13話 他人から知り合いへ
今回は話の種みたいなお話。この後は日常パート2、3話予定です。
まぁ最後までの箸休めみたいな物ですので、気楽に見てください……それに意味があるのかって?ちょっとした主人公イジメ……げふん。後々の展開的にそうした方がいいかと思いまして。
あ、今回も遅れてすみませんでした(謝罪が大半になってしまったので、これまでの話の前書き修正します)
校長のせいで面倒事がまた1つ増えてしまった。絶対のちに仕返ししてやると思いつつ自分の教室に戻る。
午前と午後の間に居ないのに何をしろというのだ。
一番何か起こる時間……要は教師が見ていない区間は昼休みと放課後だけだ。登校中も含めれば、あると言えばあるが。でもそんな時間に事を起こすなんて馬鹿な奴は居ないだろう、後は休日か?
教室に入ると、何故かこっちに視線を感じる。
まぁ大方、また何かやらかしたんだろう。という事だろうけど、何時もの事なので興味も無い。
「高橋君、校長に呼ばれたんだって?今度は何やったの」
俺が席に着くと直ぐに飛んできたのは松本。ただ心配した顔では無く、呆れた様子でこちらを見ていた。
「何にもねぇよ、それで頼んでた事は分かったのか?」
溜息吐きつつ、少し前に頼んでいた。主犯格についてを松本に確認する。
松本は俺の言葉に対して、分かったけど……。とどうも遠慮がちに、というより口を濁した。
俺が関われば、俺を警戒して事がどうも動きづらくなる。そこで松本に頼んだのは、3年の教室で一緒に聞いた男子と教師についてを密かに調べる様に言っておいた。人見知りだが元々顔が広く、頼りも無いが先輩に知り合いが多いからだ。
収穫はあったようだが、本当に面倒な事が起こりそうだな。と自分で言っていて溜息を吐く。
「あれか、どっかのお坊ちゃまか?それとも危ない奴の仲間か?」
「えっと多分、前者だと思う」
金持ちかぁ。あんな感じだと金に物を言わせる俺様タイプかもしれないなぁ、面倒だな本当。
多分と言うことは後者も関わってるのか?
報告を全部聞きつつ今日何度目か分からない溜息を吐いた。
1時限目、何故か分からないがさっきからずっと隣の彼女が見てくる。凄くやり辛い。
校長に何を言われた。俺が出ていって始まる時間直前まで来なかったから、大分話していたんだろう。俺の事じゃないかもしれないからどうだって良いが。
「どうしたんだ」
思い切って話してみるも。
「あ、えっとこんにちわ?」
と、はにかむ様によく分からない事を言っては誤魔化されてる。
何も考えていないのだろう。彼女は恐らくどう接して良いかも分からないのだろうが、別に俺の方から話しかける必要も無い……と思っていたのだが。
「それじゃこの問題を……佐藤、この問題答えてみろ。おい! 佐藤ー」
「あ、え……はい!」
いきなり当てられるとは思っていなかったのか、勢い良く立ち上がったものの。答えられずにあたふたしていた。
なんだか、普段知っている彼女を見ていると本当にそっちが素なんだろうと思っていると少し笑ってしまう。
しょうがない、助け舟くらい出してやるか。
少し恥ずかしそうに赤くなってるかなめ。俺はその脇で視線を送りつつ、答えが書いてある教科書にシャーペンを向けていると、彼女は理解したように教科書を持ち上げて読み上げた。
「当たりだが、今度は授業をちゃんと聞いておけよ」
周りになんだか温かい視線を送られてる彼女は、更に恥ずかしそうにして椅子へ静かに座った。
やっぱり性格が変わっている様に見えるが本当に、いい意味で変わってないんだな。少し安心というか、やっぱりかなめという彼女はこういう子なんだな、と思う。
まぁ女子同士であってもこんな事言えないだろうけど、ちょっとからかってみたいなーなんて思ったり。
するとこっちの視線に気づいたのか、こっちに微笑む。
普通に可愛いんだから、そんな顔を向けるな。
ごほんっとわざとらしく咳をし、授業の方へ聞くフリを開始した。
知っての通り3限目の授業で帰る。
帰る準備をしつつも今回の事について考えていた。
何故かわからないが松本はあまり女子とは喋りたく無いようで、かなめと話をしている時はあまりこっちにやってこない。
1限目のお陰か、それ以降も少しちょっとした話題を振られたりした。無視した所で不快に見られるのも嫌なのもあって話を返したりもしていた。
どういう話か、別にこれと言って目立った話は無くて。俺からは授業が退屈だとか、彼女からは従兄妹だったとかの確認くらいで、友達なんですという話も。
それでも素はまだ出ないようだ。出されても俺が困るだけなので、心臓に悪いという意味で止めて欲しい。いや、あっちの様な過剰のコミュニケーションを気にしてる訳ではなくてな。
だが余計気になっていた。
なんで彼女がその今回の原因の男に狙われているのか、それとも何か大人の事情か?いや早計程、信用できない物はない。
かばんを持って帰ろうとすると、彼女が声を掛けてきた。
「あの、いざという時にメアド交換しておけって、校長が」
何かあるのか?いや、まぁいいかそれぐらいなら俺も行動しやすいし、それに知らせてくれたほうが回避出来ることもあるだろう。
「分かった」
そう言って俺は携帯を取り出して、メアドと電話番号を登録をした。
普通に考えれば女子とメアド交換だと!?と思う所だが、まぁ校長の支持だ。なんて言えば黙らせる事が出来るだろう。
というか、周りの視線が痛い。主に男のが。
交換した後、彼女に別れを告げて途中に松本の席へ歩いていく。
浮かない顔の松本を覗き込む。
「何してんだ?」
「た、高橋君!えっとその」
「お前、女子苦手だったっけ?それともただの人見知りか?」
「そ、そういう訳じゃないけど……」
小さく何かぶつぶつ言い始めたが、俺は気にせず頭に手を乗せる。
不思議そうに顔を上げてこっちを見る松本は目を見開いていたが、そんな事はどうでもいい。
「無理聞かねぇよ、何時起きるか分からないから俺は先に帰るぞ」
じゃあな、と頭に乗せていた手を上げると。そのまま振り返らずに教室を出る。
帰り道を歩きながら考える。
大丈夫、バレはしない。彼女にも松本にも。
今回は不覚にも事に足を突っ込んでしまったが、今回はなんともなる。それに名前も分かったし、今度親にでも確認してみるか?何かしら知っているだろうし、それに今回は子供で事を起こしても軽くあしらわれるだけだ。
その親が子煩悩な親じゃない事を祈るしかない。
そういえば、何か忘れてるような。でも大した事でも無いはずだが……何だったかな。凄く重要な事だったような。まぁ大丈夫だろう。
次は9月6日に……したいなぁ




