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枯れ専女子が中年王国にトリップ!?  作者: 権左衛門
枯れ専女子中年王国にとぶ
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16/18

またあちらへ


ぐるぐると回りだす。始めは考えすぎで頭の中がぐるぐる回っているのかと思ったらそのうち本当に体が回るような気がしてきた。


「うっ・・・・・・」

気持ち悪い・・・・・・


ルミアスさんが私の唸り声が聞こえたのか

「どうしました、お嬢様」

と覗き込んでくる。

「なんだか頭がぐるぐる回ってめまいのようなものが」


「え⁉ それはいけない。横になりましょう」

ルミアスさんが手を取って立たせてくれようとする。

私も何とか立とうとしが、ぐらりと視界が揺れた。

これはやばい、と思った瞬間あの夢を見たときと同じように意識がフェードアウトしていった。

最後に「お嬢様⁉ 」と焦っているルミアスさんの声を聞いたような気がした。




「・・・い、ぉ・・だ、おい、乙田」

声が聞こえて、眼を開けた。

「るみ・・・」

ルミアスさんと言おうと思った声は途中で止まった。

だって目の前にいるのはルミアスさんではなかったのだから。


「先生・・・・・・」

「おい、乙田、勘弁してくれよ」

先生はたれ目の目を更に下げて困ったような顔をしている。

「お前大丈夫なのか? 病院ちゃんと行けよ」

「何が起こったんですか?」

先生はあぁ、というと

「お前がまた倒れようとしてたから急いで教室に駆け込んだんだよ」

まぁ、ぎりぎり頭は打たなかったから間に合ったかな?と苦笑している。

「そうだったんですね、ご迷惑おかけしました」

それはいいんだけど、と先生は言い置いて

「大丈夫なのか? 帰るなら車で送るぞ。その状態のお前を帰らせてまた途中で倒れてられたりしたら困る」

「もう大丈夫ですよ」

私はにっこりと笑顔を作る。それは本当だ。頭はすっきりしているし。

それでも先生は心配そうな表情を崩さない。

「いや、やっぱり送る。これで倒れたりしたら寝覚めが悪いからな」

荷物とってくるからちょっと待ってろと言って、先生は出て行った。


私はぼーっと天井を見上げて、ここが学校の保健室だということに気が付いた。

あぁ、夢なのか。それとも本当にこちらに戻ってきたのか。先生のあの感じだと、友達と別れ席を立とうとして意識がフェードアウトした時の続きのようだ。

先生と会えてうれしいはずなのに、私の頭にはルミアスさんの焦ったような声が甦る。

ルミアスさん大丈夫かな、卒倒してないかな。あの焦った声と性格を思い出してクスリと笑いが漏れた。

今頃サティさんやエルティスさんも呼びに行ってるだろうか。


ガラリと音がして、ドアの方を見ると先生が戻ってきていた。

こちらへ向かってきて

「待たせたな、起き上がれるか」

はい、と答えて肘をつき起き上がろうとする。

よっと、声を出しながら起き上がろうとして、先生が遠慮がちに少しだけ背中を支えてくれた。

その手のぬくもりが印象的で前の私だったらもっとドキドキしただろうなあ、今の私は向こうの人達のおかげで免疫がついたんだな、と思った。


先生は私の荷物まで持ってくれた。

自分で持つと言ったのだけど、「病人に持たせられるか」と一蹴された。

先生の車に乗り込もうとして「ゆみ子~!!」と背中に声をかけられた。

振り返ると私が倒れる前に別れた友達だった。まだ帰ってなかったのか、いやそこまで時間が経ってないのか?と思いながら手を振る。

友達は走ってこちらへ来て「どうしたの?」と訊いてくる。

答えようとして何と言ったものかと考えていると

「体調が悪そうだから送るんだよ、お前らも気を付けて帰れよ」と先生が答えた。

「え、ゆみ子大丈夫?」

それには私が

「大丈夫、大丈夫。」と答えた。

「先生、私も送ってよ~」と友達は笑いながら言う。

「お前は一人で帰れるだろ、顔色もいいんだから」

そう言って先生は「気を付けて帰れよ」と言い残し車に乗り込んだ。

私も「じゃあまた明日ね」と言い、「お大事に」という言葉を聞いて助席に乗り込んだ。

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