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報告

ついに奴らが本格的に動き出した。もう止められない。

実は昨日の失踪からすでに始まっていた。

ただ確証がないものだから様子を見守っていた。

それは私たちも王子側も変わらない。すべてを指揮実行した奴らの作戦勝ち。


とは言えまったく何も聞かされずにいきなりだから驚きは相当なもの。

事前に伝えて欲しい。こちらだって心の準備がある。

ビック隊長が監視下ならば私たちの裏切り行為が露呈してしまう。

まさか奴らだってビック隊長が最後に頼って来るとは思ってなかっただろう。

それは私も想定外のこと。このか弱いお嬢様に何ができると言うのでしょう?

為すがまま。ただ状況を見守るぐらい。はっきり言えば買い被り過ぎ。


疑惑のお嬢様。

疑いが向いたらどうにか言い逃れるしかない。ただ難しくはない。

事前に接触した時に気に入られたのは奴らも知ってること。

指示は王子の懐に飛び込め。バカにしたのか本当に飛び込むなと注意を受けた。

王子たちと親しくなるのは自然なことで多少信頼だって得られるもの。

だから奴らだって強くは言えないはず。ただ監視の目は強まることになる。


王子側の強力なコマであるはずのビック隊長。大損失に違いない。

これで暗躍していた者たちが姿を見せることになる。

もう隠せない。目の前に死体が転がればどうやっても隠しようがない。

殺意を持った者が王子を狙っていると誰もが思うでしょう。

見え隠れしてたものが正体を現す。


パニック起こし気絶したり大声で泣き叫ぶ者もいたがそれでも暴動にはならない。

皆さんそれなりに教養のある名の知れた令嬢。

この私を差し置いて招待された方々。悔しいですがある意味ライバル。

現実に起こればこうなるのは目に見えていた。


さあ奴らはどう動いて来る? もう白日の下に晒された。

これ以上は暗躍できない。衆人環視ではなく暗殺を選んだ。

だとすれば王子以外は気にしてない。やはり最終目標は王子。

当然と言えば当然の結論。王子を丸裸にして追い詰めようと言うことでしょう。

まあなんて大胆で不謹慎で下品なのでしょう?

つい想像してしまう。あの王子が素っ裸にされて体を舐め回される姿を。


おっと…… これ以上はいけません。不謹慎にもほどがある。

私は立派なお嬢様。辺りではちょっとは名の知れた名家のお嬢様。

それなのになぜ王子はこの私を正式に招待なさらなかったの?

きちんと招待してればこのような苦しみに苛まれることはなかった。


ビッグ毒殺の衝撃はかなりのもの。

もう帰ると騒ぎ出した。当然ですよね。自分が狙われては敵わない。

噂程度に聞いていた不穏な動き。それは令嬢たちにも当然耳に入ってるでしょう。

私だってこの国の歴史を学び今現在どうなってるかは教養として身に着けている。

下層な者は別としてもほとんどの者は国にの成り立ちも王子たちにも詳しい。

公式には王子はハッチ王子を含め三人となっている。

この程度は把握して晩餐会にやって来たはず。

何も知らない外国の方でも今回の毒殺は王子を狙っての謀略だと思うでしょう。


「失礼」

部屋を変えてもらうことにした。

さすがに人が亡くなったのだから当然の処置。ここで遠慮すれば疑われる。

もう暗殺者は潜入中だと誰の目にも明らか。

このままでは疑心暗鬼に陥り争いが起きるかもしれない。

そうなったら実際暗殺者側である私たちは格好の敵に。

それで拘束されるだけならまだいいが処刑されてもおかしくない。

どのような人間であれ王族関係であれ王子を狙えば一族皆殺し。

それが国の基本スタイル。まずい…… これではお父様だってただでは済まない。

脅されて仕方なくは通用しない厳しい現実。

そもそもその証拠でもなければ…… あるのは血塗られた招待状のみ。

潜伏先は知っていても奴らが何者でどこの者かはまるっきり分かってない。

これでは私たちが処刑されて終わってしまう。それだけは避けなければならない。

どうしても名誉を回復して立派なお嬢様だと証明させる必要がある。


部屋を移動したところで王子からお話があると呼ばれる。

王子の居室ではなく二階に。人払いしてもらっていつもの五名で。

改まって話すからには大事な話なのでしょう。何か手掛かりでも見つけた?


「王子…… 」

「君たちを呼んだのはこの私だ」

仮面の男。メグレン様だ。

ハッチ王子は口を開くことはない。ただ茫然としている。

そうでしょうね。奴らの狙いが逸れビッグ隊長が餌食になったと思ってるから。

それは違うと言いたいがどこも違わないと返されたら何も言えなくなってしまう。

こちらは暗殺計画自体は知っていた。

しかし回りくどく周りの者から手に掛けるのが分からない。


「ビッグ隊長は何と言っていた? 」

爺さんが二人の空間を邪魔をする。今はそんなこと言ってられないか。

私はこのお爺さん苦手でボロが出そうなので後ろに下がることに。

「はい。隊長さんは王子が狙われていると。私たちに協力を求められました」

ビアンカが冷静に悟られることなくただ淡々と。

「では隊長は自分が毒を盛られたと気づいたのだな? 」

「ええまあ。それでこれは王子を狙っての事。ただ詳しい話はありませんでした」

「そうか。では王子の秘密など…… 」

つい口が滑る。お爺さんの特徴。


               続く

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