第9話 前世
リュウ「百万あったら何したい?」
目の前にいる望月にそう問いかける
望月「……うどんが食いたい」
うどん……なぜ
リュウ「しゃーねぇな、奢ってやる」
望月「天ぷらうどんが、食いたい」
珍しい
望月が甘えてきた
しかも、ちょっとだけ贅沢な……
リュウ「じゃあ、あそこ行くか」
天ぷらうどんか
やっぱ、えび天とか?
かき揚げとかもあるな
望月「……最近、エビアレルギーある事がわかった」
リュウ「残念、何にする」
望月「……昔食べた、あれが食いたい」
リュウ「あれとは」
望月「……お師匠が作った、あれ」
お師匠って誰だよ
つか、望月に師匠なんていたんだな
望月「安倍晴明、と言えばわかるか?」
リュウ「あべのはるあき?」
「……あ、安倍晴明か」
「お師匠なのか、あの陰陽師」
てか、これもしかして望月の前世か?
望月の目は、どこか虚ろで
あこれ、完全に前世の記憶思い出し始めてるわ
望月「……酒呑童子」
「源頼光に、退治された鬼」
酒呑童子……確かに酒が強い鬼だった気が
望月「お師匠に、俺とわからないよう姿を変えて、それで、わざと退治されるようにして、それで……えっと」
ドMかな?
望月「ドMちゃうわ」
リュウ「つか、なんで酒呑童子?」
「安倍晴明が作ったっていう飯なんだよ」
望月「忘れた」
うわ怖ぇ顔
リュウ「昼飯どーするよ」
望月「肉」
リュウ「ゼイタ行くか」
望月「ラム串Mにするわ」
リュウ「私もそれ頼むわ」




