第4話 蛍
次の日、夜の会社に用があったので、定時が過ぎても大丈夫なように、社長に許可を貰って過ごしていた。そしたら、いつの間にか寝ていた用で、目が覚めると、目の前には池があった。
ちょうど真上には、満月が灯っていた。しかし、今日の月は新月だった気がする。
その時、1つの光が目の前を通った、その光は、1つ、2つ、3つと増えていった。
光が近くに止まったので、それをよく見ると。
ホタルだった。
しかし、今は4月上旬、ホタルは5月下旬から、6月下旬ではないのか?
という疑問を抱いたその時、ホタルが止まった場所を良く見ると、
そこは、今日の花見の帰りに、軽く掃除をした祠だった。
明日は、この祠をちゃんと綺麗にしよう。
などと考えていたら、後ろから気配を感じ取った。
後ろを向くと、池の上に、ヒトらしきものが立っていた。
彼か、彼女かはわからないが、そのヒトは、ポニテで長い、黄緑色の髪をしており、毛先にかけて、緑が濃くなって、服装は、彼の見た目に似合う汚れた白衣?と赤いネクタイをしていた。
そして、彼の顔をよく見ると、
とても、美形な顔立ちをしていた。
見惚れていると、彼が口を開いた。
その時に、真っ白なギザ歯が見えた。
「██…いや」
「“君たち”に…御加護を」
その声は、とても柔らかく、落ち着いていて、心地の良かった。
だが、何故だろう、昔に聞いた事のあるような……
❂
「おーい、生きてっか〜?」
目の前には、望月が顔を覗き込むように見ていた。
どうやら、夢を見ていたようだ。
「…最悪の目覚めだな」
私がそう言うと、望月が呆れたように、言った。
「なんでだよ」
「てか、それよりも」
望月が何か問いかけて来ようとしていたのを、食い気味に被せるように言う。
「ちょっと…屋上に行って夜風に当たってくる」
望月は、「わかった」それだけ答えてそれ以上は聞いてこようとしなかった。
❂
屋上の扉を開くと、風がふわっと来た。
私は、柵の近くに行き、下を見下ろした。
下には、道路があり、車が行き交っていた 。
私は、何故か、既視感を覚えた。
何か、忘れているものがあるのだろうか。
……しかし、忘れたということは、今は必要のない事なのだろうと、自己解決をした。
空を見上げると、都内にも構わず、星が見えた。
「…あ、流れ星」
今日は、月が見えないからなのか、
流れ星が、良く見えた。
何か、お願いごとでもしようかと思ったが、流れ星が見えてる内に、3回繰り返し、言わないといけない事を思い出した。
空にはもう、星は見えなかった。




