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第18話 共同対決(前半)

 俺達が一致団結してから数日が経った。あれから魔族の襲来はない。だが魔族もきっとなにかしらの準備はしている筈だ。


 あの時は四天王の一人だったからよかったがこれからもそうなるとは思えなかった。だからこそに俺達は上等生、中等生、下等生の中から戦う気のある奴を選抜し共同対決をする。


 これは校長先生の提案だ。校長先生はこのままでは魔族に勝てないと思っていたらしい。だが思った以上に残ったものが多く。これからの成長が楽しみだ。


 本当なら見ず知らずの俺なんかを相手にする人なんていなかっただろう。それなのに……俺の仲間は俺のことを信用してくれた。だが皮肉にもそれは俺が英雄の子供だからだろう。


 もし俺がもっと平民だったらと思うとある意味でここまで物語りは進まなかっただろう。だがそれもようやく反撃によって終わりに近付く。俺達はそれまで運動場で共同対決だ。


「ではこれより校長先生に代わりましてこの教頭が共同対決を実施いたします。全員。始め!」


 遂にだ。遂に始まる。ここからだ。俺達の反撃は。とこの前みたいに油断をしていたらまた本気を出せぬままに追い込まれてしまう。だからここは。


 秘奥義【英雄光の加護】+身技【身体強化】+風技【追い風の加護】+魔法技【魔素変換】+罠技【自動反撃】


 どうだ? これなら不用意に攻撃が出来ないだろう。だが油断は大敵だ。そもそも今の相手はマフティ様だ。あのセルフィを追い詰めた程の実力の持ち主だ。一体。どんな戦いが待っているんだ。


「ほう。バリアを張ったか。ならば」


 うげげ。この感じはセシリーと似ている。ただ違うのはセシリーと違ってマフティ様は精霊使いではないということだ。


 それにしてもマフティ様は俺に対してどんな攻撃を仕出かしてくるんだ。うん? なにもしてこない? なんなんだ。これは。


「……よし! 今だ!」


 急にマフティ様が声を張り上げた。うん? 一体。なにが今なんだ? と次の瞬間。マフティ様はなんと虹魔法【レインボーシャドウ】を発動してきた。


 虹が影のように忍び寄る事からこの名が付いた。俺はふと気付くと虹に囲まれていた。地面から複数の虹が出てきた。流石はマフティ様だ。これだけの数を操れるなんて凄いことだ。


「まだだ! 行くがいい! 我が子供よ!」


 マフティ様は複数の虹を我が子のように思っているらしい。とはいえ俺だってやられる訳には行かないんです! よう!


「な!? 馬鹿な!? 全て避けるだと!?」


 悪いですけどここで本気を出さないとなんの為の戦いなんですか。俺は身体強化と追い風の加護だけで全てを避けた。だがここで疑問が残った。なぜか。魔素変換されないのだ。あ。ま、まさか。


「フフ。気付いたかな。そうだ。君に掛かっていた魔法を僕が解いたんだよ」


 凄いな。それは。流石は大賢者の子孫だ。まさかな。俺の掛けた魔法を解くなんてな。前代未聞だ。気付いた時には英雄光の加護も消えていた。恐ろしい。油断大敵だ。く。こうなったら撹乱しかない。


「くるか。混乱させる気か」


 マフティ様はそう言うと俺が近寄れないように複数の虹を操り攻撃を再開した。だが今の俺にとってマフティ様の魔法は脅威ではなかった。なぜなら避けながら突っ込むは難しくはない。


「なぜだ? なぜ? 当たらない?」


 マフティ様の攻撃は凄く繊細だが俺を捕まえるにはもっと技術がいる。そうこうしている内に俺は複数の虹から逃げつつも魔力剣を出現させ更に突っ込んだ。近付けば近付く程に危険は伴う。だが。


「ぐぅ。魔力剣使いか。いいだろう。ここは一対一の真剣勝負だ」


 そう言うとマフティ様も魔力剣を出現させた。俺とマフティ様の距離は既に魔力剣の鍔迫り合いが間もなく始まる距離だった。ちなみに俺に襲い掛かってきた全ての虹は切り捨てて消滅していた。


「望むところだぁ!」


 俺は吠えた。気分が最高潮になったのだろう。そして。


「ここまでこられたのは君が初めてだよ」


 鍔迫り合いが起きた。力は思った以上に拮抗している。俺には相手が身体強化や他の魔法を使っているようには映らなかった。つまりこれは拮抗しているのではなく。単にマフティ様が本気を出していない可能性があった。


「まだ余裕そうですね! マフティ様は!」


 本当は本気を出したい。だが本気を出せば相手を傷付けてしまうんじゃないかと不安になる。このままだと駄目なのは分かる。だからこそに温存しても勝てるくらいに強くなりたい。


「君こそ。もっと本気を出したらどうだい」


 気付かれていたか。俺とマフティ様は今鍔迫り合いの最中だ。果たしてこんな様子で魔族に勝てるのだろうか。このままではお互いが甘いままだ。これを打破出来てこその逸材だろう。甘いけど俺は絶対に負けたくない。

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