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タイム連打ってなんだよ(困惑)  作者: こすもすさんど


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142/149

142話 何があってこうなった

 俺は今、拠点のテントの中で正座させられている。解せぬ。


 俺の前には、腕組みして絶対零度の目で"ニコニコ“しているアイリスとシャルル。


 その後ろには、シャルルに当て身を喰らわされて気絶し、ベッドの毛布で簀巻きにされて転がされたフリーダさん。


「さてリオさん、フリーダ姉様と"お楽しみ“になられていたところ申し訳ありませんが、先程の状況をご説明願えますか?」


「下手な言い逃れなんてしたら、縛り付けてマヌアコングの前に放り出すから、その辺シクヨロ」


 なんだこれ、笑顔なのに目が一切笑ってない。

 と言うか、身動き出来ない状態でマヌアコングの前に出されたらどうなるか想像したくもねぇ……


「分かった、と言うか俺の口からも説明させてくれ」


 説明と言えるほどの状況もなく、単にフリーダさんは大丈夫かと近付いたら"あんなこと“になったとしか言えないような説明をして。


「――以上だ。フリーダさんがあんなに興奮していた理由は、俺にも分からん」


「まぁ……フリーダ姉様があんな、ふしだらなことをするとは思えませんけど」


 説明と言うか弁解と言うか、ありのままの事実をそのまま話すと、二人ともなんとか納得してくれたように"ニコニコしたキレ顔“を引っ込めてくれた。


「そっちはその、フリーダさんだっけ?本人に聞くしかないか……」


 シャルルは、簀巻きにされて気絶させたフリーダさんを見やる。

 申し訳ないが、簀巻きのまま起きてくるのを待つしかない。また"襲われ“たら大変だからな。主にアイリスとシャルルの機嫌が。


「とりあえず、昼飯時も近付いてきたし、肉でも獲ってくるか」


 日の位置を見る限り、そろそろお昼時だろう。

 携帯食料を食べてもいいんだが、余裕がある時は現地調達した食材で簡単な料理を作りたいところだ。


「あ、じゃぁあたし、キノコとか野草とか採ってくるね」


「では私は……火を起こしつつ、フリーダ姉様が起きてきた時の対応待ちをしておきますね」


 俺が肉係、シャルルが食菜係、アイリスが火起こしとフリーダさんの対応係、とそれぞれ役割分担。




 さっき俺が巡回していた林道のひとつに、草食竜型の魔物の『ウロロフス』が三頭――その内の一頭がまだ小さい個体であるところ、親子連れらしい群れがいたのを覚えているので、そこまで足を伸ばせば、まだ親子三頭で固まって草を食んでいるのが見えた。

 警戒させないように近付き、この中でも一番大きな――父親に当たる個体に目を付けて、


「よっ、と」


 首筋にロングソードを一閃。

 急所への一撃を受けて、ウロロフスは断末魔と共に倒れ、それを見た母親個体と子どもは慌てて逃げ出していく。

 ウロロフスは基本的に臆病な性格なので、こちらが攻撃すればすぐに逃げ出すのだが、子どもを狙うと親個体が子どもを守ろうと攻撃してくることもあるので、余計な反撃をさせないためにも、父親個体を狙わせてもらった。下手に抵抗させないためにも、一撃で終わらせて。

 悪いとは思わない、俺達も食わなければならないからな。

 林の奥へ消えていく親子を尻目にしつつ、ロングソードを背中の鞘に納めて、剥ぎ取りナイフで生肉と魔石を剥ぎ取っていく。ウロロフスの魔石は内蔵している魔力が弱くて価値が低いんだが、フリーハントした報告はきちんとしておかなければならないので、こうして魔石も剥ぎ取っておくのだ。密猟扱いされたくも無いんでな。


 ちょうどいいサイズに切り分けた生肉を三個ほど確保して、あとは放置。他の魔物や動物、虫のエサになった後は自然に還るだけだ。




 俺が生肉を拠点に持ち帰ってきた時点で、まだシャルルは戻ってきておらず、アイリスは既に焚き火を作り終えていた。


「おかえりなさい、リオさん」


「ただいま。フリーダさんは……まだ起きないか」


 簀巻きにされたフリーダさんは、まだ気絶している。


「その、フリーダ姉様のことなのですけど。テントの中に手荷物がありましたので、勝手ながら中を確認したのです」


 そしたら、と挟んでから。


「中身はほとんどありませんでした。唯一あったのは、薬品瓶のようなものが五本、その内一本は空になっていました」


「薬品瓶?ポーションとかじゃなくてか?」


 手荷物の中身がほとんど無いと言うのも妙だな。


「はい。騎士団の任務の途中で部隊とはぐれた……とは思いにくいですし、それならこの一帯に捜索隊が展開しているはずです」


 騎士団の任務の途中でもないと。

 少すぎる手荷物、まともに残っているのは薬品だけ。


 ……一瞬、まさかと思うような考えに至った。


「まさかその薬品瓶って……ショーンさんが調合した、魔法薬のことじゃないだろうな?」


「え?ですが、……待ってください、だとしたらフリーダ姉様は、()()()()()()()()()()()()()()()と言うことでは……?」


 アイリスも俺と同じ考えに至ったのだろう。

 国境線から馬を飛ばせば、一日あれば帝都に着くと、フリーダさん自身が言っていた。

 そう考えると、彼女が乗っていた白馬が拠点の近くにいないことも気に掛かる。


 一体、フリーダさんの身に何があってこんなことになったのだろうか……

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― 新着の感想 ―
あ、ありのまま今起こった事を正直に話して……よかったねぇ。 俺はフリーダさんに何が起こったのかを確認しようと思ったらいつの間にか組み伏せられていた、何を言ってるか分からねぇと思うが、俺も何をされたのか…
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