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タイム連打ってなんだよ(困惑)  作者: こすもすさんど


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114話 帝国の第二皇女

「だけど……気になることがあるねぇ……」


 魔瘴液の話になり、俺はあれやこれやとショーンさんに魔瘴液のことを質問していたが、ふとショーンさんはそう呟いた。


「気になることですか?」


 それは何かと訊くと。


「ネオライトのグリード領主の場合は、自らそれを飲んだのは分かるよ。でも、ブルーベアの場合は違う。魔物が自らの意志で薬を飲むとは思えないからねぇ……」


 それを聞いてはっとなる。

 魔瘴液はあくまでも薬品、魔物がそれを飲もうと思って飲むとは思えないとショーンさんは言うのだ。


「となると、俺達が討伐したブルーベアは、人為的に魔瘴液を接種していたってことですか」


「さぁ……?誰かが落としてしまったものを、誤って口にしてしまっただけかもしれないし……」


 その可能性もゼロでは無いが、ほぼ有り得ないだろう。


「だとしても、一体誰が何の目的で?」


「うーん……魔瘴液を魔物に接種させた場合の結果が欲しかった、ぐらいしか思い付かないかなぁ……」


 魔瘴液をブルーベアに接種させた場合、どれくらいの量でどれほど凶暴化するのか、あるいは体毛や血液などにどれほどの変化が起こるのか、などの結果が欲しかったって言うのか?


「まるで実験動物みたいですね……」


 聞くだけで吐き気がするような話だな……ッ。


「……研究者としては興味深いけど、決して気分の良くなる話じゃないねぇ」


 ふぅ、と溜め息をつくショーンさんだが、ふとまたドアベルが鳴り、来店客に慌てて「あっ、いらっしゃい」と挨拶するのを聞き流して。


「色々と教えてくださって、ありがとうございました」


「いえいえ……大してお役にも立てずに、申し訳ないねぇ……ふあぁ……」


 社交辞令を交わして (ついでにショーンさんは欠伸もして)、そろそろアンドリューさんの買い物も終わりそうかなと思ったら。


「失礼、店主殿はそちらのエルフの方でしょうか?」


 俺の斜め後ろから声がしたと思って振り向いたら、




 目 の 覚 め る よ う な 美 少 女 が そ こ に い た 。




 編み込まれた長く艶やかな黒髪、アイリスに似た青い瞳、白銀の甲冑を彩る青緑色のマント。


 どなたかは知らないが、ショーンさんに用がありそうなので、一歩引いてみせる。


「ぅん……?ボクが店主だけどぉ……?」


 眠そうに応じるショーンさんに、黒髪の美少女は手を合わせて深く頭を下げた。


「私はエンペラル帝国軍近衛騎士団団長、及び帝国第二皇女――フリーダ・イシューと申します」


 ……帝国軍の第二皇女?


 しかも騎士団の団長って、第二皇女自らが騎士団のリーダーをやってるって言うのか。

 そんな第二皇女騎士団長様がこんなところで、しかも一人で何やってるんだ?


「帝国第二皇女ぉ……?あぁ、確か……『白い竜胆』のフリーダさんだったかな?」


「その通りです。ご用件は、店主殿に製薬していただきたい薬がございます」


 しかし……間近で見ると本当に美人だな。

 素人目で見ても、(リーゼさんやゴンザレスさんが言うところの)絶世の美少女であるアイリスに引けを取らないほどの美少女。

 纏う気風は、アイリスが公爵令嬢であるに対して、皇女と言うよりは騎士団長のそれに近いかもしれない。


「製薬ぅ……?うん、どんな薬が欲しいの?」


「実は義母上……皇妃様が近頃、加齢による美貌の衰えを酷く気にするようになり、今ではまるで病床に伏してしまったかのように寝込んでしまう日が続いております」


「ふむふむ……」


 加齢による美貌の衰え、ねぇ……まだ18の俺には分からない悩みだが、本人にとっては深刻なものだ、笑っていいものじゃない。


「ですので、店主殿にはどうか、"若返りの薬“を製薬していただきたく存じ上げます」


「うーん、若返りの薬かぁ……多分、フリーダさんが期待しているような薬はね、普通の市場では並ばない、"違法な薬物“で、どんな副作用や弊害があるか分からない代物だよ。ボクとしても、そんな危険な物を取り扱うわけにはいかないんだ、ごめんね」


 読み物とかでもありがちな展開だな、"若返りの薬“を飲んだら、若返りはするものの子どもの姿になってしまうと言うアレだ。


「そ、そうなのですか……」


 アテが外れたと肩を落とすフリーダさん。

 でもね、とショーンさんは続けて。


「若返りの薬では無いけど、そう言った悩みに効果的な薬ならあるよ」


「っ、あるのですか!?」


 肩を落としたと思ったらばっと顔を上げる。忙しい人だな。


「ちょっと待っててねぇ……」


 のっそりと店の奥へ向かうショーンさん。

 しかし、「あれぇー……もう在庫無かったっけぇ……あ、そう言えば……」と言う声が聞こえてくる。


 ややあって、ショーンさんは申し訳無さそうな顔をしながら戻ってきた。


「大変申し訳無いんだけどぉ……今その薬、ついこの間無くなっちゃったところなんだよね……」


 あれまー、なんとタイミングの悪い。


「えぇっ?今から製薬していただくことは出来ないのですか?」


「それを今から作ろうにも、素材もすぐに調達出来なくてねぇ……ほら、最近大陸各地の風土悪化とか異常気象もあって、安定した仕入れが出来ないんだ……」


 あぁ、そう言う理由もあるのか。


「では、素材があればすぐに製薬出来ると?」


「それはもちろん。ただ、その足りない素材も……この近辺でも採ることは出来るんだけどねぇ……」


 採れるのかよ。簡単では無さそうだが。


「この町から南西に向かったところの、旧国境線跡地。そこのトンネルの中に自生している、"落日草“が必要なんだ」


 国境線跡地のトンネルの中に自生している植物か、日の光に弱いものなのかもしれないな。

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― 新着の感想 ―
イシュー家!? まさか地球外えn(違 それはそうと若返りねぇ。 アポト〇シンのような(違 若返りというよりドーラ船長みたいにはつらつとした女傑みたいに元気になれる薬を飲む方がいい気がするなぁ。 …
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