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タイム連打ってなんだよ(困惑)  作者: こすもすさんど


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102話 シャオメイ先生とムイ助手の旅中クッキング

 トンネルを抜けた先も、まだまだ登山道が続いている。

 が、日の位置も大分高くなってきたし、何よりいい具合に腹が減ってきた。


「よーし、ここらで昼飯休憩と行くか」


 比較的広くなっている地点に着くと、アンドリューさんがそう告げる。


「ではムイサン、さっき教えタ通り二お米を炊いてくだサイ」


「はーいです、シャオメイさま!」


 シャオメイ先生とムイ助手による、旅の途中でも心身共に大満足クッキングだ。


 火起こしは自前のファイアボール (微)で行うムイ。楽ちんだな。

 続けてシャオメイが用意した土鍋に油を塗り、その中にライスと水を入れて、沸騰した頃を見計らって火を弱め、蓋を閉じる。

 その間にシャオメイは野菜や青菜、鶏肉、腸詰めなどを切り分けつつ、同時進行で、先日俺達が駆逐したザラニアの肝を調理していく。


 今日の移動中の間にも、戦闘以外の時はムイとザラニアの肝を放り込んだ塩漬けの壺を開けて、何やらあれこれと今日の昼食の下準備をしていたようだが……ダメだ、この間のサンドロ砂漠でザラニアの魚群を駆逐した後の、シャオメイの"肝狩り“の衝撃が未だ抜けていない。


 普段はちょっとおどおどしているシャオメイが、ザラニアの死骸を前にして、ナイフを片手に「わぁ、コレはいい肝が取れますヨ!」とか言いながらホクホク顔でケーキでも切り分けるように内臓を引き摺り出している光景とか、軽くホラーだった。

 ついでにその光景を見ていたアイリスが「シャオメイさんが、シャオメイさんが怖すぎます……っ」と泣きそうになりながら震えていたのもまだ記憶に新しい。気持ちは分かるけどな……


 それはさておき。


 シャオメイが砂糖やソイソース、料理酒などで作られた特性ソース作りながらも、ムイは逐一土鍋に掛けている火が強くなり過ぎないように注意しつつ火加減を調節している。


 ライスが炊き上がったらすぐに切り分けた具材を並べて蓋をして、弱火でさらに加熱していく。


 加熱が進んだら火を止めて、残していた青菜類をその上に乗せて蓋をして、蒸らしていく。

 蒸らしている間にも、シャオメイお手製のタレに浸けられたザラニアの肝も煮込んで。


 蒸し終えたら土鍋の中をさっとかき回して、そこに特性ソースを回し入れて、かき混ぜてほぐしていけば……


「お待たせシマした!『煲仔飯(ボウジャイファン)』と、ザラニアの肝煮込みデス!」


「お待たせしましたですー!」


 土鍋の蓋が開けられれば、甘じょっぱく蒸し上げられた香りが……くっ、これは腹の虫によく効くぞ……ッ!


 ボウジャイファンは深めの容器に、ザラニアの肝煮込みは平皿に、それぞれ盛られたところで、いただきます。


 スプーンでボウジャイファンを掬い、炊き立てのそれを一口。


「旨い!鶏肉の旨みと、腸詰めの甘じょっぱさがライスに染み込んで……旨い!」


 ライスも完璧に炊き上げられていて、柔らかくもふっくら、べちゃつきが一切無い……!


「こいつはぁいい!仕上げのタレが味をまとめていて、青菜類のおかけで彩りも増していて……旨い!」


 アンドリューさんは今回も大絶賛だ。

 俺とアンドリューさんだけではない、女性陣もボウジャイファンは大絶賛、なのだが。


「……これ、ザラニアの肝ですよね?」


 アイリスは震えながら、ザラニアの肝煮込みを見つめていた。やはりこの間のシャオメイの"肝狩り“が印象的過ぎたようだ。


「ハイ、血抜キや下処理ハ入念にしマシたから、臭みやエグみなどハ無いハズです。……ドウしてもムリなら、無理せず二残してくださいネ?」


 見た目や味の問題ではなく、『内臓を食べる』と言う行為そのものに対する生理的嫌悪感だ、それを気遣うシャオメイだが。


「い、いえっ、せっかく作って下さったのですから、いただきます!」


 アイリスはアイリスで「作ってもらったものを残すわけにはいかない」と言う育ちの良さの方が生理的嫌悪感を上回ったようで、意を決してフォークにザラニアの肝煮込みを刺し、深呼吸を挟んでから口にして……


「あ、美味しいです」


 めっちゃ普通に受け入れていた。


「ソレは良かっタです。ザラニアの肝ハ、目の健康維持や骨ノ補強、疲労回復に繋ガル栄養が豊富ですカラ、是非とモ食べて欲シカったンです」


 詳しいな、料理人たるもの栄養素などの知識も抜かりは無いと言うことか。


「美味しいし、栄養も豊富とか最高じゃん!」


 アイリスの隣で同じものを食べていたシャルルは、特に抵抗もなく食べている。


「シャオメイ、これのおかわりあるっての?」


「あ、ゴメンナサイ。肝っテ、脂肪分が多いノデ、食べ過ぎると脂質過多にナルんですヨ。つまり、太っチャイます」


「うっ……それは、ちょっと」


 不健康に太る、と言うことだ。

 それを理解したらしいシャルルはおかわりを躊躇した。

 シャルルもアイリスも線が細いから、むしろちょっと太った方がいいんじゃないか?とは思ったが、うっかりそんなことを口から滑らせた日には女性陣全員が敵に回る。


 まぁ、ザラニア自体砂漠にしか棲息しないし、冒険者が剥ぎ取ってもギルドの方で一度預かるから、なかなか市場に並ばないだろう。

 狙って手に入れたいなら、ギルドの方にそう言った依頼を発注してもらうしかないか。


 いやー、それにしても今日もシャオメイの料理が旨いなぁ。

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― 新着の感想 ―
シャオㇼパさん「ハイみなさんチタタプですヨ~」 なんて台詞が聞こえてくるような気がします(タイムレン・カムイ(ォィ 向こうで遡上するチョウザメはアイヌの世界じゃ無駄を残さず料理されるんですよねぇ(聞…
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