屈辱
ドカドカッ!
静寂を掻き消すかの如く足音が近づいてくる
長身の男が1人、身なりのちゃんとした夫妻
美希ちゃんの両親とお兄さんだ。
お兄さんは僕を見つけるなり胸ぐらを掴み
兄(お前か!美希をこんな目にあわせたのは)
次の瞬間天と地がひっくり返る。
どうやら殴られたみたいだ不思議と痛くない
もっと殴ってくれればいい!
あれ、、、なんか暗くなってきた。
どうやら気絶したみたいだ。
、、、ハッハッハッ そうなんだ悪かったね!
楽しそうな笑い声で目が覚める。
いてて、、、頭がクラクラする。体をなんとか起こすと、どかっと横に座る人がいる。
美希の兄さんだ。
兄(吉田君だったよな!いやー悪かったな。
美希を守ってくれたんだってな!ありがとうな!)
まわりには美希ちゃんの両親、と美希ちゃんも意識が戻って笑顔でいる。
美希(吉田さん。ごめんなさい。私途中から意識が無くなっちゃんだけど吉田さんが助けてくれたとピンク先生が言ってたよ)
(本当にありがとう)
美希両親(本当ありがとうございました。
これからも美希と仲良くしてくださいね)
わかっている。これはピンク先生が仕組んだ事だ。僕が責められないように、、、
僕は軽く頭を下げると。病院を出た。
病室を出る時、美希ちゃんが言った。
美希(吉田さんは私のスーパーマンだね!
体調が良くなったらお礼に私がご飯おごります。絶対行きますからね!約束ですよ!)
僕はイラついていた。なんなんだピンク先生は僕を助けたつもりか!
余計なお世話だ!僕はみんなに怒られたほうがよっぽどスッキリするよ!
ねぇ!聞いてるんだろ!ピンク先生!
ピ(もし、あのまま美希ちゃんがさらわれていたらどうする?
あの時、拓海に彼女を助ける力があったか?)
彼女の素敵な笑顔が二度と見れなくなる所だったんだぞ!)
そ、そんな事はわかってるよ!だからと言ってこのままじゃ僕は、ぼくは、、うっ、、、
うわぁぁぁっ!
僕は泣き出していた。泣き崩れた。
ピンク先生が僕の肩に手を当てる。
ピ(大丈夫だ。拓海は大丈夫だ。自分の弱さや人の痛みがわかる優しい人間だ。
弱いなら強くなればいい!ただ勘違いするな
力の強さは争いを呼ぶ。
心の強さを手に入れろ。人は心の生き物だ)
どれくらい泣いていただろうか。
周りには誰も居ない。
ただ満月だけが僕を見つめていた。




