梅雨空に 取らぬ狸の 老後資金
老後で考えなくてはいけないのは、資産ではなく、支出だ。資産の運用益だけで生活できるものは、最初から老後資金に困窮しない。
資産を取り崩していれば、運用益も減る。支出を減らさねば、底をつく。支出には生活費と遊興費があるが、それ以上に考慮すべきは医療費だ。
医療費がかさむと言うことは、通院、入院等に時間を取られ収入も減る。資産運用の時間だって限られる。収入が減れば、信用も減る。
通院、入院、投薬などの支出を減らすには、保険しかない。定年までに保険を満期にしておければよいが、それでも保障制限がある。高額な医療になるほど終身はない。特に癌保険などは回数制限がある。
概ね80歳までは、借金も無く保険もかけておけば、生きていくだけなら大幅な支出に見舞われることはないだろう。資産については災害で失うことはある。
それを過ぎてどう支出を減らすかが問題だ。衣食住は、望まなければ何とかなる。第一に破綻するのは娯楽や遊興費が抑えられない者たちだ。その中には飽食も含まれる。いわゆる欲望に負ける者だ。残念ながら救えない。節制しかない。
残るは医療費。十分保険で賄えなくなったときで、長期あるいは一生治療が必要な場合。もっとも、それが本当に適切な治療かは疑問がある。医者の囲い込みも十分考えられるし、安心のための無駄な投薬もある。とくに後者は欲望に負ける者だ。
今はバイトで食っていけても、生涯そのスタイルは維持できない。60歳、70歳のことを議論しても、その歳はまだ元気だ。80歳を超えて本当の老後が始まると考えたほうがいい。
政治家でいれば80過ぎても安泰な制度を作るだろう。しかし、一般人は切り捨てられる。声すらも聞いてくれない時代がくる。金の無い老人は山で熊と戦わせるか。




