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世の中はどこまでも現実の味  作者: 鬼
2章 少年期=学園生活
46/80

中等部一年は豊作の味

 二対二で意見が割れてしまったので決定権はユリウスに委ねられたのだが、ユリウスはどっちでもよかったらしく、最後は結局くじ引きで決めることになってしまった。

 そして今、俺たちは王都から少し離れた草原を歩いている。



「─────で、今日狩りに行くのはどんなの?」



 くじ引きの結果、討伐依頼になってしまった。



「んーと、今から狩るのは『ブリーズラビット』って言って、腕試しで良く戦う魔獣だね。使う魔法は風で、風を操って自分の移動速度を上げて逃げるのが基本動作。一般的な食卓で見られる肉はコイツの肉なんだよー。今回の依頼は、ブリーズラビットが大量繁殖しちゃって危ないから討伐してくれ、だってさー」



 様々な情報をつらつらと言っていくユリウス。お気楽そうに見えても、初等部の頃は成績優秀で幅広い知識を持っているらしい。

 綺麗に、とまではいかないがある程度舗装されている道を、ユリウスの広い知識に感心しつつ歩いていると、ラッツが不満の声を上げた。



「討伐依頼なのは良いけどよ、なんでこんな弱い奴なんだよ!?もっと強い奴と闘ろうぜ!ウルフ系とかさ!」


「そ、それは無理だよぉ…」



 少し無理がある発言に、ミーシャが抗議する。

 くじ引きで依頼が討伐系にはなったものの、強い魔獣の討伐依頼を受けなかった理由は、他でもない。ミーシャがとてつもなく嫌がったからだ。俺も最初っから強い奴と戦うのはゴメンだったが、このメンバーならある程度の奴とならやり合える、と俺は思っている。ミーシャには少し自信が足りないみたいだ。

 ミーシャは自信が足りていないが、ラッツは少々背伸びをしすぎているように見える。



「何でラッツはそんなに強いのと戦いたがってるんだ?」



 この質問を聞いた時のラッツの目が光ったところを見て、俺は落とし穴に嵌ったことを悟った。おそらくこれからラッツから、面白くもない話を延々と聞かされることになるだろう。

 そうなる前に、ユリウスが俺に耳打ちをしてきた。どうやら、ラッツがどうして強い奴と戦いたがっているか、その理由を簡潔に教えてくれるみたいだ。



「さっき、初等部の時に大会があったって言ったじゃん?その大会で、ボク達の世代は結構実力者が集まってるって分かったんだー。何か実力者には二つ名みたいなものが付いてるらしくて、優勝したザウラスは『怪物』なんて呼ばれたりもしてるし、準優勝した『レミーユ・オルスロット』は『魔女』、三位の『クルフォンヌ姉妹』も『道化師』って呼ばれてるみたいで、そんな人たちを見て、ラッツも二つ名が欲しくなったみたい。…ちなみに、これは噂話なんだけどねー?『魔女』のレミーユはクロエカイチョーと、魔法対決でほぼ互角だったらしーよ?まっ、噂だけどねー」



 ラッツの話しを聞くついでに、物凄い情報が手に入った。クロエ会長と、魔法で互角に戦った人がいる。しかも同世代だ。噂話らしいが、火のないところに煙は立たない。互角とは言えなくとも、多少戦えてたことは間違いはないだろう。

 そして、この世代に生まれてきたことにも運を感じた。周りには飛び抜けて強い奴が何人かいるようだし、この分なら、多少本気を出してもあまり目立たないのではないだろうか。


 そんなことを考えながら俺達五人は、依頼達成のために、ラッツの面白くない話をBGMに草原を徘徊するのであった。

ここらが本当にピークみたいです。評価なんか今下がってるところですしw

何か面白い展開を考えなければ…

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