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転生エルフの天才美少女科学者、料理概念ゼロの世界で家庭料理無双始めました ~研究に集中したいだけなのに、飯テロ聖女と勘違いされて困ってます~  作者: 藍埜佑
第4章:聖女の保存食と研究時間

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第4章4節: 甘い誘惑:森の恵みのジャム

 ジャーキーの成功に気を良くした私は、次に果物の保存に着手した。森には、ベリー類や、リンゴに似た酸味のある果実など、様々な果物が自生している。これらは生食も可能だが、傷みやすいのが難点だ。


 最も手軽で効果的な保存法の一つは、ジャムだ。糖度を高めることで、微生物の繁殖を抑え、長期保存を可能にする。


 私は採取してきた数種類のベリーと、酸味のある果実を洗い(もちろん浄化魔法をかけた水で)、鍋……土鍋を自作した……に入れて火にかける。火加減は、習熟度が上がってきた火魔法で精密にコントロールする。焦げ付かないように、ゆっくりと煮詰めていく。

 甘味料として、例の樹液の煮詰めたもの(つまりメープルシロップもどきだ)をたっぷりと加える。前世ほどの精製された砂糖はないが、これで十分な糖度は確保できるはずだ。酸味のある果実を加えたのは、ペクチンの作用でとろみをつけ、味に深みを出すためだ。これも前世の知識。


 コトコトと煮詰めていくと、小屋の中に甘酸っぱい香りが満ちてきた。ベリーの色が溶け出し、美しい深紅色の液体が、ゆっくりと濃度を増していく。


 ちょうど良い粘度になったところで火から下ろし、粗熱を取る。出来上がったのは、宝石のように輝くジャムだ。これもまた、味見してみる。


「……うむ、上出来だ」


 ベリーの甘酸っぱさと、樹液の持つ独特のコクが絶妙に調和している。パン(あの硬いパンでも、これを塗れば格段に美味しくなるだろう)や、あるいはヨーグルト(のようなものがあればだが……)に添えても良さそうだ。

 完成したジャムを、これも自作の小さな壺に詰めていると、案の定、鼻をくんくんさせながらカイがやってきた。リリアも一緒だ。


「ハル姉ちゃん、なんか、すっごくいい匂いする!」

「本当だ……甘くて、ちょっと酸っぱいような……?」


 私は仕方なく、試食用の小さな木のスプーンで、出来立てのジャムを二人に一口ずつ味見させた。

 結果は、言うまでもない。


「おいしーーーーい!! なにこれ!? 甘くて、きゅんってして、とろとろしてる!」

「こ、こんな美味しいもの、初めて食べた……! 果物って、こんな風になるの!?」


 二人は目を丸くして大騒ぎだ。

 やれやれ、また面倒なことにならなければいいが、と私は思った。


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