表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生エルフの天才美少女科学者、料理概念ゼロの世界で家庭料理無双始めました ~研究に集中したいだけなのに、飯テロ聖女と勘違いされて困ってます~  作者: 藍埜佑
第3章:飯テロ聖女、誤解と共に爆誕す

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/282

第3章9節: 聖女の(?)施し

 ボルガンと共に、症状が重い数人の患者――特に衰弱している老人や子供――の元を訪れた。

 ボルガンが事情を説明し、私が作った「特別な食事」を試してみるよう促す。

 村人たちは、ボルガンの言葉と、私の真剣な(ように見えたらしい)表情に、半信半疑ながらも頷いた。


 私は、まず清潔な水(煮沸したもの)を少量ずつ与え、脱水症状の緩和を図った。

 その後、温かいパン粥をゆっくりと食べさせる。

 味はともかく、温かく消化の良いものは、弱った体には受け入れられやすいはずだ。

 次に、干し肉の煮込み。これも少量ずつ、様子を見ながら与える。


「……なんだか、体が温まるようだ」


「お腹が、少し楽になった気がする……」


 患者たちからは、驚きと安堵の声が漏れ始めた。プラセボ効果もあるのかもしれない。だが、少なくとも、毒性のあるものを摂取させたわけではないという確信はあった。


 私は各家庭に、残りのパン粥と煮込み、そして煮沸した水を置いていき、「他のものは口にせず、これを少しずつ食べるように」と指示した。そして、「生水は絶対に飲まないこと、食べ物は必ず中心部までよく火を通すこと」を、ボルガンの権威も借りながら、強く念押しした。


 村人たちの反応は様々だった。感謝する者、まだ疑いの目を向ける者、そして、私の行為を「魔法か何かだ」と囁く者。


 特にカイなどは、私が料理を配って歩く姿を見て、「やっぱりハル姉ちゃんは聖女様なんだ!」と目を輝かせていた。その声が、他の村人たちの耳にも入る。やめてほしい。


「聖女様……? そうか、これは聖女様の奇跡の食事なのか!」

「病を治す不思議な力……!」


 誤解が、加速していく。私は内心でため息をついたが、今は反論している場合ではない。まずは、患者たちの回復が最優先だ。彼らが回復すれば、私の仮説の正しさが証明され、結果的に村全体の衛生観念の改善に繋がるだろう。そう合理的に判断することにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ