第13章6節: リリア来訪とラーメン蘊蓄
至高の味噌ラーメンに舌鼓を打っていると、またしても、タイミング良く(悪く?)リリアが小屋を訪ねてきた。手には、何か木の蔓で編んだ小さなカゴを持っている。
「ハルカさーん、いるー? 今日、森で珍しい木の実見つけたから、お裾分けに……って、うわぁ! 何そのいい匂い!?」
リリアは、小屋に充満する味噌ラーメンの香りに気づき、目を丸くしている。そして、私が食べている、見たこともない料理に釘付けになった。
「ハルカさん、それ、何食べてるの? すごく美味しそう……!」
「ああ、リリアか。これはラーメンといってな、麺料理の一種だ。特にこれは味噌ラーメンといって、私が開発した味噌もどきをベースにしたスープが特徴でな。麺も自家製だ。このスープは鶏ガラと香味野菜、キノコから取ったダブルスープを基本とし、そこに……」
私は麺を啜りながら、得意の蘊蓄を滔々と語り始めた。ラーメンの歴史(前世の知識だが)、スープの種類、麺の製法、具材の組み合わせの妙……。
リリアは、最初は興味津々といった様子で私の話を聞いていたが、私が夢中で麺を啜り、スープを飲み干す様子を見ているうちに、だんだんと表情が微妙なものに変わっていくのに、私は気づかなかった。
「……でな、このチャーシューも自家製で、特定の動物の肉を……」
ふと顔を上げると、リリアが何とも言えない顔で私を見つめている。
「……どうかしたのか、リリア? 顔色が優れないようだが」




