表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/88

第五十六刻 勇者と共に 嫌悪

迫りくる巨大な拳。

速くはない、簡単に避けることもできるが乱戦状況の今ではそういう訳にもいかない。


「無名二式〈壁〉」


腕を交差し集中する、身体に掛かる衝撃を跳ね返すように筋肉を硬直させる。


弾かれる拳、反動で巨人は体勢を崩す。

「次は私の番ね!」


巨人の足元目掛けて走り込む。

「右足貰うわよ!無名七式〈砕〉」


拳を握り右足の脛に向かって殴りつける。

バキッと大きな木の枝が折れる様な音と共に巨人の足からは骨が皮膚を突き破り、青い血が噴水のように噴き出していた。


「○※▲▲$$$$!」


「ごめん、大きくなってもやっぱり脛は痛いよね」


私は右足を失い仰向けに倒れた巨人の胸に登る。

「すぐに、終わらせてあげるから…」


無名五式の構えを取る私の頭上から男が降ってきた。


着地の勢いに任せ心臓に突き刺さる剣。

「イグニ!」


男が唱えると、巨人の口から血が吹き出た。

地面に落ちた血はジュウジュウと音を立てて湯気を放つ。


剣を介して体内で魔法を炸裂させる、フレアの上級魔法イグニ。

巨人は内側から焼かれて死んだという事だ。


「大丈夫ですか?隊長さん。」

男は笑い、こちらを見る。


「ありがとう…勇者君、大丈夫よ。」


「それは良かった、次はどれを…」


辺りを見回し品定めする勇者、獲物を見つけたのかすぐにその場を去っていった。


「なんなのよ…アレ…」


でたらめな強さ、それにまるで戦場で遊んでいるかのような…。

言葉に表せない得体の知れない気持ちの悪さ。


私だって自慢じゃないがそれなりに戦闘はこなしてきた、死にかけたことだってある。

人とは違う魔族とも何度も命のやり取りをした。


「結果は同じでも、私は君の姿勢好きになれないかも。」


互いに守りたいものがあって戦っている、人も魔族も同じだ。

意地同士のぶつかり合いの筈なのに、彼は自分は死なないと言わんばかりに戦っている。

笑みを浮かべて敵兵を薙ぎ倒す勇者を眺めて私は呟いていた。


その後、主戦力を失った敵軍は勇者と六対を前に傾いた天秤を返す事も出来ずに全滅した。


「怪我してる子はいない〜?少しの傷でも手当受けなさいよね?」


私は敵兵士達の亡骸を集めながら隊の皆に声をかけて廻っている。


「隊長、この怪我を治す為にキスを…」


「はいはいローウェル、さっさと手当してもらいな!」


「隊長、敵の武器どうしましょう?」


「アマネ!あんた女の子なんだから力仕事は野郎どもに任せて他やりな!」


皆の顔を確認していかないと落ち着かない。

幸い今回の戦いで私の子達は誰も欠けずに終わった。


「セス君、私の活躍見ててくれたかな?」


「えぇ、勿論見てました。」


返事とは裏腹に浮かない顔だ。

初めての実戦、何か思うところがあったのだろうか。


「大丈夫?お姉さんに話してみな?」



読んで頂きありがとうございます。

毎日2〜3話投稿出来るように頑張ります!

初投稿なので右も左も分かっておりません。


宜しければ素直な評価お願いします。

ブックマーク等頂ければ次の話を投稿するパワーになります。

是非お待ちしてます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ