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第五十四刻 勇者と共に 新人

「皆さん、王城を開放しています!慌てずに、慌てずに!」

別隊の新人だろうか、男は大声を張り上げながら右往左往している。


王城へ続く長蛇の列、道具屋のおばさんやおじさん。

他にも見た顔ぶれだ、でも皆の顔は暗い。


当然だ、敵の襲来。

いつもの日常から一変した急速に迫りくる死の恐怖、誰だって怖い。

勿論、俺も。


隊長の号令後急ぎ兵舎に戻った俺は急ぎ準備を整え、集合場所の城門へ向けて城下町を走っていた。


何人もの別師団の人達とすれ違った、口には出さないが皆の目配せで伝わる気持ち。


魔物を頼む、決して死ぬな。


六対以外の師団は基本的に対敵軍でしか戦闘を行わない、というよりも人と魔物は違う。

当然行う訓練も違う、その為対魔物との戦闘を行えないのだ。


なので彼らはこういった場合、市民の保護と城壁無いの防御に努める。

第一線の戦いは俺達の仕事だ。


城門が見えてきた、もう隊長や先輩達は到着していた。

「遅い!時間は限られてるのよ!」


カトレアの怒号、普段温厚な彼女の真剣な眼差しに俺は

改めてこれが訓練でない事を認識させられた。


「まぁ良いわ、皆集まったわね。

 守衛の情報によると数は約百と巨人が一人。」


「一方私達は二十人……キツイ戦いになるわ…」

そう言って下を向くカトレア。


「なんて思ってる子、うちにはいないわよね⁉

 さぁ誰が一番の戦果を上げるか勝負よ!」

彼女はニヤリと笑い皆の顔を見た。


「任せて下さい姐さん!」

「俺が一番だ!」

「いや、俺だ!」


それぞれに声を上げる隊の皆、これが対魔軍との戦いの為に編成された精鋭達をまとめる人間の姿。


「…かっこいい」


俺の口から漏れた無意識の言葉。

そこに男だ、女だの差別は一切ない、素直な憧れ。


「セス君とレインちゃん」

カトレアが俺たちを呼ぶ。


「二人は良く頑張ってるし成長もしてる、でも初めて

 の実戦よ城門近くで私達が取り逃がした魔物をお願

 いできるかしら?」


「私だってやれます!それにセス君だって!」


レインが珍しく隊長に食って掛かる、彼女にだって六対の意地がある。


「レインちゃん、ありがとう。

 訓練なら失敗してもまた繰り返せばいい、でも実戦で

 はそうはいかない、失敗は死ぬ事なの。」


カトレアはレインの頭を撫でながら諭すように続ける。


「貴方達二人を隊に入れることを決めた時、他の皆は喜んだ、それと同時に皆言うのよ。

 絶対に死なせないって。」


レインと俺は前へ歩いていく先輩達の背中を見ていた。

誰も何も言わないが、分かる。


絶対に新人を死なせたりなんかしない。


「だから今回は…ね?」

カトレアはレインに言った。


「はい…でも絶対に役に立てるように頑張ります!」

こんなもの見せられては俺もレインも納得せざる負えない。


カトレアは俺達の顔を見て安心したように、前線へと向かい走り出した。



読んで頂きありがとうございます。

毎日2〜3話投稿出来るように頑張ります!

初投稿なので右も左も分かっておりません。


宜しければ素直な評価お願いします。

ブックマーク等頂ければ次の話を投稿するパワーになります。

是非お待ちしてます!

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