第三十九刻 新人戦 嫌われ者
生命力を通す事、色を変える事にばかりとらわれていた。
「勝手に流れている、この筒も体の一部…」
筒の中の液体がゆっくりと赤く染まる。
半分の壁、ここだ…
「そろそろ出来るようになったかなぁ?」
急に方を掴まれた、カトレアだ。
「隊長!せっかく良い感じだったのに…」
「ごめんごめん…って出来てんじゃん!」
俺の手に握られた筒は全て赤く染まっていた。
「や、やったぁ!やりました隊長!」
「おめでとう、掴んだみたいね。」
はしゃぐ子供を見守る親のようにカトレアは笑う。
「それじゃ第二段階を始めるわね…」
…
……
………
ここから隊長による無属性魔法の訓練は続いた。
最終的に第三段階までの訓練で新人戦前日を迎える。
「取り敢えず私が伝えられるのはここまで、続きは新人戦が終わってからやりましょう。」
「隊長、本当にありがとうございました。」
「良いのよ、でもセス君…」
カトレアの表情が曇る。
「隊長、どうしたんですか?」
やはり、訓練が足りないのだろうか?
他の新人との力の差があるのだろうか…?
「うちは私が無属性魔法使いだから皆何も言わないけど、無属性魔法への風当たりって少し強いのよ。」
「ジジイが師団長になってからかなり理解が広まって
きたけど、まだ〈精霊の嫌われ者〉や〈神殺し〉
なんて言われもするの」
確かに魔力を使わない得意な魔法だが、立派な魔法だと思っている。
それになによりも…
「大丈夫ですよ、無属性魔法で隊長が最強だって事を
俺が証明します。」
俺が負ける。
それはここまで時間を作って教えてくれた隊長が負けるのと同じだ。
「心配しすぎて損した。君はやっぱり強いね。」
こっちは真剣だったが彼女は呆れ顔だ。
「うちの秘蔵っ子よ、絶対勝ちなさい!」
「はい!必ず優勝します!」
カトレアと勝利を近い最終日の訓練を終えた。
…
……
………
「ついに明日か…」
夜、自室に戻り一人気持ちを整えていた。
やれることはやった、後は本番を迎えるだけだ。
(レインはどうしてるだろう…)
ふと彼女が気になった。
行き詰まった時彼女に助けられた、感謝してもしきれない。
(訓練うまくいってるといいな…)
埋め合わせの約束は新人戦が終わってからやろう。
彼女も忙しいはずだ。
そういえばカトレアの言葉に気になるものあった。
「神殺し」
読んで字の如しなのか、別の意味があるのか…
不穏な言葉だけに引っかかりが残るが俺では想像も出来ない。
(ロックスさんに機会があれば聞いてみようかな…)
…
……
………
「勇者様!明日の催しの件ですが…」
「ありがとうございます、もちろん観覧させて貰いますよ。」
読んで頂きありがとうございます。
毎日2〜3話投稿出来るように頑張ります!
初投稿なので右も左も分かっておりません。
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