第ニ十七刻 修練の日々 デート?
「こっちかなぁ?それともこっち?」
止まらない独り言、部屋中に散乱した洋服を拾っては落としかれこれ一時間私は悩んでいた。
「服?明日は実質休日だし普段着で行くよ。」
食事の後彼に尋ねるも回答はあっさりしたものだった。
「普段着…女はそれを気にするのよ!」
つい彼への文句が漏れた。
ただの同期だ。
恋人でもなければ、好きな人でもない…はず。
確かに二次試験では凄いとも、かっこいいとも想ったが…。
(これは地味だし、こっちは遊んでるって思われそう…)
「あー!もう分かんない!」
時刻は間もなく集合時間を迎える。
…
……
………
(結局ほぼ軍服で来てしまった…)
無地の上着に、支給のズボン。
あれだけ迷って選んだのはほとんど訓練着…。
「駄目だぁ、色気も何もないよぉ」
深いため息。
「お待たせ、悪いだいぶ待ったか?」
彼が来た、どんなお洒落で来たのだろう?
お互い顔を見合わせる。
「セス君…フフッ。」
「レイン、やっぱりそうなるよな。」
お互い同じような服装だった。
…
……
………
彼女はもう既に待ち合わせ場所に居た。
こっちがあまりにも訓練と変わらぬ服装なので、がっかりしないかと心配したが。
(まさか一緒とは…)
だが普段と違う点もあった。
髪の結び方や少し化粧も施しているようだ。
(感じが替わってこれはこれで可愛いぞ…私服も見てみたい。)
何を期待しているんだ…
そんな自分の雑念を振り払いレインを連れて行って買い出しへ向かう。
各々の買物や頼まれた品を終わらせてゆく。
軍服を着ている為か軍の馴染みのお店では少しおまけもしてもらった。
「アンタたちカトレアちゃんのところの新人かい?
多めにしとくから沢山食べな!」
軍と市民の関係も良好のようだ。
カトレアの名前が出るくらいだ、彼女がどれだけ密接か分かる。
「カトレア隊長はこっちでも人気者だねぇ」
荷物を抱え二人で歩く帰り道。
「そうだな、皆大好きって感じだった。」
ふと立ち止まるレイン。
魔道具店の前で彼女は足を止めガラス越しに道具を眺める。
「それ気になるのか?」
ビクッと彼女の体が跳ねる。
「い、いや!そんな事ないよ!
ささっ、行こう! 」
レインが慌てたように小走りで先をゆく。
「兵舎には俺が持っていくから、ここで。」
レインの荷物を取り上げながら言う。
「いいよセス君、大変だし。」
少し抵抗されたが、無理矢理取り上げた。
「これくらい任せてくれ、じゃあまた明日。」
「う、うん。それじゃ明日ね。」
「セス君!」
レインに呼び止められる、何か言いたげだ。
「今日はありがとう!明日も頑張ろうね!」
親指を立てて手を突き出すレイン。
「こちらこそ、明日もよろしく!」
また訓練の日々が始まる。
読んで頂きありがとうございます。
毎日2〜3話投稿出来るように頑張ります!
初投稿なので右も左も分かっておりません。
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