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第33話:紙飛行機
休み時間。蓮はノートの切れ端で、熱心に紙飛行機を折っていた。
先端を細く、翼を大きく。男子のこだわりを詰め込んだ一機が完成する。
「よく飛ぶやつ、できたぞ」
「へえ、見せて」
真白さんが覗き込んでくる。蓮は窓の外の校庭に向かって、紙飛行機をすっと飛ばした。飛行機は綺麗な放物線を描いて、風に乗り、かなりの距離を飛んでいった。
「お、すげえ! めっちゃ飛んだ!」
「本当だ、上手だね宮本くん。じゃあ、私も折って」
真白さんは蓮にノートの紙を差し出した。蓮は「しょうがないな」と、真白さんのために一番よく飛ぶ折り方で紙飛行機を折ってあげた。
「はい、完成。飛ばしてみなよ」
「うん。じゃあ……いくよ」
真白さんは紙飛行機を構えると、校庭ではなく、蓮の胸元に向かって優しくふわリと飛ばした。飛行機は蓮の胸にコツンと当たって、机の上に落ちる。
「おい、何で俺に飛ばすんだよ」
「だって、私の気持ちを乗せて飛ばしたから、宮本くんに届いてほしくて」
真白さんは首を少し傾げて微笑んだ。
「ちゃんと届いた?」と聞かれ、蓮は落ちた紙飛行機を慌ててカバンにしまいながら、顔が赤くなるのを必死に隠すのだった。




