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週間ランキング49位、月間ランキング74位『となりの席の真白さん』  作者: S.S
中学生 いたずらやからかい

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第29話:辞書のハプニング

英語の授業中、先生から「今から辞書を使って、この単語の意味を調べなさい」と指示が出た。

蓮は重い英語辞書を開き、ページをめくっていく。となりの真白さんも、同じように辞書を引いていた。

「ええと、目的の単語は……あ、これか」

蓮がページを指差したのと、まったく同じ瞬間。

「あ、あった」と呟いた真白さんの指先が、蓮の指の上にぴったりと重なった。

「うおっ」

「あ……」

2人の指が、辞書の紙の上で重なり合う。お互いにびっくりして、一瞬動きが止まった。

いつもならすぐにからかってくる真白さんだったが、この時ばかりは、ぱちくりと目を丸くして蓮の指を見つめていた。

「ご、ごめん。真白さんのページだったか」

「う、うん。……宮本くんの指、あったかいね」

真白さんは小さく呟き、ゆっくりと指を引っ込めた。その顔が、いつもよりほんの少しだけ赤くなっているように見える。

「……真白さん?」

「……何でもない。ほら、授業に集中しなきゃ怒られるよ」

真白さんは大急ぎで前を向いた。いつもの余裕のある笑顔ではなく、少し照れたような、動揺したような横顔。

蓮は初めて「真白さんをドキドキさせちゃったかもしれない」と思い、自分の方が急激に恥ずかしくなって、辞書の文字が完全にぼやけてしまうのだった。

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