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週間ランキング49位、月間ランキング74位『となりの席の真白さん』  作者: S.S
中学生 いたずらやからかい

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第16話:アイスの棒

夏休みの登校日。蓮と真白さんは、部活の帰りに学校近くの駄菓子屋に立ち寄った。

2人はそれぞれ数十円の安いソーダ味のアイスキャンディーを買い、店の前のベンチに腰掛けて食べる。

「冷た。生き返るわー」

「本当だね。あ、宮本くん、食べるの早い。そんなに急いだら頭キーンってなるよ?」

「大丈夫だって……あ、イテテテ!」

お約束通り頭を押さえる蓮を見て、真白さんはクスクスと嬉しそうに笑う。真白さんはアイスを少しずつ、綺麗に口に運んでいた。

「あ、そうだ。これ、当たりが出たらもう1本もらえるんだよね」

蓮は食べ終えた木の棒をじっと見つめた。そこには何も書かれていない。

「ちぇ、ハズレか。真白さんはどう?」

「んー、どうだろう。まだ内緒」

真白さんはアイスの残りを口に含むと、棒の先端を手のひらで隠しながら、いたずらっぽく目を細めた。

「ねえ、宮本くん。もし私のやつが当たりだったら、どうする?」

「どうするって、もう1本もらいに行けばいいじゃん」

「それじゃ普通だし、面白くないよ。……じゃあさ、もしこれが『当たり』だったら、私の言うこと1つ聞いてくれる?」

「ええー……。じゃあ、もし『ハズレ』だったら、俺の言うこと聞いてくれるんだな?」

「いいよ。じゃあ勝負ね」

真白さんはゆっくりと手を退けた。木の棒には、黒い文字でハッキリと『あたり』の文字が印刷されていた。

「あ、本当に当たりだ!」

「ふふ、私の勝ち。じゃあ約束ね、宮本くん」

「うぐ……。何だよ、言うことって。変なことは無しだぞ」

蓮が身構えると、真白さんは自分の『あたり』の棒を蓮の手に握らせた。

「これ、宮本くんにあげる。お店に持って行って、もう1本もらってきて」

「え? それだけでいいのか?」

「うん。でも、新しくもらったアイスは、宮本くんが食べてね」

「いいのか? 真白さんの当たりなのに」

「いいの。宮本くん、さっきハズレてガッカリしてたでしょ? ……私の言うこと、ちゃんと聞いてね」

真白さんはベンチから立ち上がり、「じゃあね」と手を振って歩き出した。

蓮は手の中の『あたり』の棒を見つめながら、真白さんが自分のために勝負を仕掛けてくれたことに気づき、胸の奥が少しだけ、アイスとは違う意味でキュンとするのだった。

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