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週間ランキング49位、月間ランキング74位『となりの席の真白さん』  作者: S.S
中学生 いたずらやからかい

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第10話:占い雑誌

休み時間、真白さんは机の上に一冊のティーン向け雑誌を広げていた。

「宮本くん、ちょっとこれ見て」

「ん? 雑誌? 何のページだよ」

「今月の『星座×血液型・恋愛相性占い』。宮本くんは牡羊座のO型でしょ?」

「何で俺の星座と血液型知ってんだよ……」

「前に聞いたじゃん。ちなみに私は、魚座のA型」

真白さんは誌面の表を指でなぞっていく。

「ええと……牡羊座O型の男子と、魚座A型の女子の相性は……あ、あった。なんと、20パーセントだって。最悪だね」

「20パーセント!? ひっく!」

蓮は思わず声をあげた。なぜか分からないが、真白さんとの相性が悪いと言われて、胸の奥がチクリと痛んだ。

「なんだよ、占いなんて当たらないって。ただの気休めだろ」

「あ、宮本くん、いまガッカリしたでしょ?」

「してない! 20パーセントだろうが0パーセントだろうが、俺には関係ないし!」

蓮はそっぽを向いた。真白さんはそんな蓮の反応を見て、クスクスと嬉しそうに笑っている。

「本当に分かりやすいなあ。でもね、宮本くん。この占いの解説、なんて書いてあると思う?」

「さあね。どうせ『価値観が合わない』とかだろ」

「ううん、違うよ」

真白さんは雑誌を蓮の方に向けて、ある一行を指差した。

『相性20パーセント:基本の相性は最悪。だけど、お互いが「相手をからかうこと」で、距離が急接近する特別な関係。主導権を握る女子のからかいに、男子が素直に応じれば、相性は100パーセントに化ける可能性大!』

「なっ……!?」

蓮は目を丸くした。そんな都合のいい解説があるわけがない。

「嘘だろ! そんなこと書いて……」

よく見ると、真白さんが指で隠している部分の裏に、彼女がノートの切れ端にシャーペンで書いた手製の「偽解説」が貼り付けられていた。

「あ! お前、これ自分で書いたろ!」

「あはは、バレちゃった?」

真白さんはペロッと舌を出して、偽の紙を剥がした。本当の解説には『お互いに歩み寄りが必要』とだけ書かれていた。

「もう、手が込んでるなあ、真白さんは……」

呆れる蓮に、真白さんは雑誌を閉じ、まっすぐな目で蓮を見つめた。

「でもね、宮本くん。占いがどうであれ、私は宮本くんをからかうのが一番楽しいよ。……宮本くんは、私にからかわれるの、嫌?」

真白さんの真剣なトーンに、蓮は言葉に詰まった。

嫌か、と聞かれれば、悔しいけれど、決して嫌ではないのだ。むしろ、彼女と話している時間は、学校生活で一番楽しい時間だった。

「……嫌じゃ、ないけど……。でも、たまには俺にも勝たせろよ」

蓮が小さく呟くと、真白さんは本当に嬉しそうに、満面の笑みを浮かべた。

「ふふ、じゃあいつか勝たせてあげる。私が本当に宮本くんに負けちゃったときね」

その「負ける」が何を意味しているのか、当時の蓮にはまだ、知る由もなかった。

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