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異世界遊戯  作者: 王子大好物
魔女裁判
25/45

24

ドアがガチャリと開き、入ってきたのはジーンだった。

「もう終わったか?」

「はぁ……はぁ……なんとか、終わったぜ」

荒い息をつきながら答えるナリノ。その手には一枚のカード。

ジーンは死体に目を落としながら、わざとらしく笑う。

「じゃあ、そのカードは俺が処分しておこう。そうでもしなきゃ、次のターンで俺たちは負けちまう」

ナリノは一瞬ためらったが、カードを差し出した。

ジーンは受け取ると、手で柄を隠すように覆い、拾い上げる。

案の定、ダリルが口を開いた。

「……なんだっけ、シャルなんとかって女だろ。そいつはちゃんと殺してきたんだな?」

「ああ、もちろんさ。その証拠に――」

ジーンは手を滑らせた。

カードが床に落ちる。

そこに書かれていたのは――《村人》。

ナリノとダリルが同時にそれを確認した瞬間、二人の表情が変わる。

ジーンが確かにシャルロッテを殺したことを、彼らは理解したのだ。

「これでどうだ?」ジーンは肩をすくめる。「俺のこと、まだ疑うか?」

しゃがみこんだ彼はカードを拾い上げ、裏返したままポケットにしまう。

そして立ち上がり、淡々と告げた。

「このあとはお前ら二人で戻れ。人を殺すのは疲れるだろ。」

「もし帰る時に誰かに会ったら……そうだな。物音を聞いて一緒に探していたって言えばいい。問題ないさ」

そして部屋を出る前にジーンはよろけてダリルにぶつかってしまった。

「おいおい大丈夫かよ。」

「あー少し休憩してから部屋に戻るよ。」

そういいダリルとナリノは部屋を出ていく。

そうして10分後、ジーンはクローゼットを開ける。

「もう出てきていいぞ」

ジーンが扉を開くと、暗がりから小さく縮こまっていたヘリーナが姿を現した。

震える肩を、ジーンはそっと抱き寄せる。

「……辛かったろう。でも、これで俺たちは勝てる」

その低い声に、ヘリーナは小さくうなずいた。

「……そうよね。あなたの言うとおり……」

一瞬、言葉を詰まらせる。喉がひりつき、胸が痛む。

「私……ナリノのことが好きなの」

その告白は、涙のように零れ落ちた。

「でも……これは、終わらせなきゃいけないゲーム。あの人が……人を平気で殺すような“人狼”なら……私が止めないといけない」

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