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ドアがガチャリと開き、入ってきたのはジーンだった。
「もう終わったか?」
「はぁ……はぁ……なんとか、終わったぜ」
荒い息をつきながら答えるナリノ。その手には一枚のカード。
ジーンは死体に目を落としながら、わざとらしく笑う。
「じゃあ、そのカードは俺が処分しておこう。そうでもしなきゃ、次のターンで俺たちは負けちまう」
ナリノは一瞬ためらったが、カードを差し出した。
ジーンは受け取ると、手で柄を隠すように覆い、拾い上げる。
案の定、ダリルが口を開いた。
「……なんだっけ、シャルなんとかって女だろ。そいつはちゃんと殺してきたんだな?」
「ああ、もちろんさ。その証拠に――」
ジーンは手を滑らせた。
カードが床に落ちる。
そこに書かれていたのは――《村人》。
ナリノとダリルが同時にそれを確認した瞬間、二人の表情が変わる。
ジーンが確かにシャルロッテを殺したことを、彼らは理解したのだ。
「これでどうだ?」ジーンは肩をすくめる。「俺のこと、まだ疑うか?」
しゃがみこんだ彼はカードを拾い上げ、裏返したままポケットにしまう。
そして立ち上がり、淡々と告げた。
「このあとはお前ら二人で戻れ。人を殺すのは疲れるだろ。」
「もし帰る時に誰かに会ったら……そうだな。物音を聞いて一緒に探していたって言えばいい。問題ないさ」
そして部屋を出る前にジーンはよろけてダリルにぶつかってしまった。
「おいおい大丈夫かよ。」
「あー少し休憩してから部屋に戻るよ。」
そういいダリルとナリノは部屋を出ていく。
そうして10分後、ジーンはクローゼットを開ける。
「もう出てきていいぞ」
ジーンが扉を開くと、暗がりから小さく縮こまっていたヘリーナが姿を現した。
震える肩を、ジーンはそっと抱き寄せる。
「……辛かったろう。でも、これで俺たちは勝てる」
その低い声に、ヘリーナは小さくうなずいた。
「……そうよね。あなたの言うとおり……」
一瞬、言葉を詰まらせる。喉がひりつき、胸が痛む。
「私……ナリノのことが好きなの」
その告白は、涙のように零れ落ちた。
「でも……これは、終わらせなきゃいけないゲーム。あの人が……人を平気で殺すような“人狼”なら……私が止めないといけない」




