表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
86/101

スルートホーム

 そして、今に至る。オークションは月に一回行われる行事であり、ロランドに度々訪れる海外の人々が物々交換などを持ちかけることから商魂を燃やし、村長の一人である彼女、NATSUKIがオークションを提案、司会をするようになったという。


 各地方での珍品などが格安で手に入ったり、村の宿なども繫盛するようになったというので、中々の大きさになったようだが、村の宝や高価なものを汚されたりとしたようで、ちょっとしたトラブルも起きたという、それ以来、よそ者邪険にするもののオークションの重要性などを考慮して、立ち入り禁止区域や、情報漏洩対策を講じて、オークションの禁止は免れたという。


 壇上では、他の人が絵画や、鉱物、自分たちと同じような大陸を跨いだ名産物などを出品している。


 それぞれが少しでも落札価格を上げようと、予算を多少切り落とそうとする者もいれば、価値を見かねて手を引く者もいる。


 「結構活気があるな、最初この街を見た印象とはまるで違う」


 「ここに来る途中、宿屋らしきところから人が多くこの場所に来るのが見えたので、このオークションが目当てじゃないんですか?」


 「なるほどね、でもオークションをするなら、サディーの方がよさそうなんだけど…あぁ、そうか距離あるし、坑道は古いから、かぁ…それでも、交易都市でやった方が盛り上がるだろうけどね」


 「生モノの出品がある以上難しいでしょう、魔法で凍結できるものの状態を維持するには魔力量もバカにならないでしょうし」


 話しながらも会場のテンションはうなぎのぼりだ。


 出品者の列が減っていくにつれ、その代わりに会場が拍手や歓声がどんどん上がっていく。そして、ついに次は自分の出品になった。


 『さあさあ!今回の目玉候補!はるばる西の大陸からやって来た人からの商品ですっ!!しばらくの間、海の魔物の件で輸入できなかった商品、その中には芳醇な香りのソースやさわやかな香りがする、芳香剤などなど、それが今、再びこのオークション会場に登場しますっ!!皆さま盛大な拍手をお願いします!!』


 歓声と拍手が響く中、壇上に立つ、このオークションは最初に軽い下調べの下に司会が、物品の紹介をする、その後、出品者の詳細の情報と共にオークションが開始する。一品ごとに五分間時間が与えられ、これ以上上がらないと司会が判断もしくは五分過ぎたところで落札となる。


 布で包まれた「アレ」を慎重に手袋をはめて、ゆっくりと布を外す。


 『今回の目玉候補の一品目はっ!!、こ、これはっ!!』


 自分が取り出したのは光に照らされた瞬間眩い光が会場を覆う手のひらサイズの宝石


 『これは一体なんでしょうっ!!資料によるとこの宝石はスルートホームという名の宝石らしいです、なんとこの宝石には信じ難い能力があるらしいですっ!では紹介タイム同時に入札開始っ!!』


 「この宝石は別名、永遠の鋼と呼ばれておりますその由来は…」


 そう言うと宝石を持ち上げて、その場で砕く。


 その行為を見て会場はどよめくが、宝石の欠片は独りでに動き、元の形状に戻る。


 「このようにどのように壊してもたった一かけらさえあれば、元の状態に戻る宝石なのです。すごいのはそれだけではなく、それを作り出している物質、なんとこの宝石は魔力によってごくまれに生まれる奇跡の宝石、万の人間、万のモンスターあらゆる生物の万の魔力を帯びた宝石、しかもこの宝石を持った者には幸運を超える幸運、豪運さえ凌ぐ幸せが降り注ぐと言われます。この宝石はかつて西大陸の遺跡の奥深くに眠っていたものを、取ってまいりました。今、世界の中でこのような宝石を持つのはわたくし一人、次の裕福な人生をもたらすのは今、この会場で決まりますっ!」


 自分の一言で、入札金額がどんどん上がる。100万、150万、500万と次々と上がる。


 『さあさあ、次々と入札金額が上がっております!!時間も迫っております、残り10秒を切りました!まだまだ上がりますか!?上がります、上がります、さあ五秒前!四、三、二、一…』


 「5000万っ!!」


 「終了っ!!5000万で落札ぅ!!」


 歓声が更に上がり、落札者がアタッシュケースを持ちながら、壇上に上がる。


 「五千万です。ご確認ください。」


 落札者との金額確認の為、別室に移動しながらも金額を確認する。


 金額を確認して、商品を渡すと、その宝石に心奪われるようにまじまじと見つめながら、手袋をはめて、箱の中に入れて鍵をかけると、深くお辞儀をして去っていった。


 それと、入れ替わるようにリネアが入ってきた。


 「あぁ、リネアお疲れ、でどうだった?」


 「どうにか、原価よりは上がりました、1万でしたが」


 「それは上々」


 「ところで、あの宝石はなんですか?あんなもの私たちは持ってきてなかったはずですが」


 そう言われて、懐から先程の宝石とほぼ同じものを出す。


 「スルートホーム、別名の由来なんだけど持っているだけじゃ効果がない、壊せば壊すほど、散りばめられた粉が新たな鉱石となって見つかる。それを売るなりなんなりして、大金を手に入れる。コッソリ持ってきてたのさ」


 まぁ、見つけたのは龍の棲む洞窟で拝借してきたんだけど、効果は本物、説明は噓を練り込ませた。原価は0円、希少価値ではあるものの売り物として出したことは初めてである以上、無料であればあるほど、情報に躍らせやすい。


 「あ~、本当に、人間って単純♪」

次回2月15日月曜日予定

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ