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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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ここは不気味な楽園


 取りあえず、下らない事で唯一の移動手段を壊した九柱の内六柱の頬を膨らませた後、現在の状況確認をすることにした。因みに、マーリンは不意打ちで気絶したので船の破壊には関わっておらず、ルーツは船の中で怪我の治療に専念していた。ダインは破壊した張本人の一人だが争いを止めるためだった為、減刑という形で多少手加減はした。


 「さて、成敗したところで、聞きたいことが沢山あるんだけど、みんなは今、どれくらいの情報をつかんでいるの?」


 「では、俺が話します」


 ダインが海図を開き、出発した港から、指で航路を辿りながら、現在の場所を指す。


 「ここが、自分たちが出た港ですね。ここからルーツさん発案の航路を順調に進んでいたのですが、あいにくの嵐、それに抗いつつも想像以上に強かったため、予定航路からは徐々に外れてしまいます。それでも、船に備え付けられていた自動操縦機能は何とか修正して予定通りの航路を進もうとしていたのですが、ここで、アクシデントにより、船が沈没。随伴艦の潜水艦も纏めて大破沈没。今現在の場所はここになりなす」


 ダインが最後に指をさした場所は、海図によるとそこは大陸と大陸の丁度ど真ん中、しかし、奇妙なことに指さしてした場所は島など映っておらず広大な海の一部だった。


 「ちょっと、ここは島でしょう?島が出来るのは海底火山が噴火などで海底の土が盛り上がってそれの繰り返しでできたりするんだよね。流石にここまでの規模や森が出来るような島が出来ることなんて…」


 「そう思いましたけどね。ここに住んでいる人たちがそう言っているんで、間違いない…と言いたいんですけど、あれじゃあ、未だに半信半疑ですがね」


 どういう事だろうか?住んでいる人がいると言っているがまだ俺はここであったのはトラしか会っていない。


 「とにかく、これからどうするかを決めたいんだけど、現状、大陸を渡る手段が失われた、というのがとても痛い。これを言っちゃあなんだが進むにも戻るにも海を渡る手段がなければどうしようもない。空を飛べる奴も魔人の中にもいるだろうが長距離移動なんて、どこかに羽を休める所、こういう島がないと無理だし、一人一人運ぶのも時間がかかりすぎる。」


 一番手っ取り早い手段が船を造るという話なんだが、それをするにもいろいろ準備が必要だし、材料を手に入れるのも一苦労で沈んだ船のサイズ、いや、流れ着いた全員が乗れる船を作れるだろうか…


 「その事なんですが、先ほど、村長さんからいいことを聞きましてね」


 マーリンがニヤリとこっちを向いている。


 「なに?嫌な予感がするけど、一応聞いてあげる」


 「実は村長さん曰く、この島の管理をしているのは森の奥にある館に住んでいる魔女がこの島の主だそうですよ」


 「魔女?それはまた珍しい」


 魔女は魔人や魔族と違い、元人間の女性が寿命を延ばすために魔術書と「融合」して半永久的に生きられる種族、肉体的にも精神的にも強く、魔法や魔術にも流通しているが、無機物と生物の融合という無茶をして、失敗するケースが多いため、最も少ない人型種族と言える。


 「その魔女なんですが会うのが少し難しいらしくて、少人数で大人がいなく、尚且つ可愛い子だったら逆に会いやすいらしいですよ」


 「なるほど、つまり、一人で会いに行けと?知っていると思うけど今俺302歳だよ?」


 「魔人の成長速度何て個人別々なので関係ないのでは?私たちとルーツ何て300しか違わないのに人間では20歳も外見年齢ちがうんですから」


 「だからって、ひとりで行けって…」


 「あっ、言い忘れましたけど、一人ではないです。義兄妹のお二人も一緒です」


 「カ、カイとケイが!?」


 「そのことを先に言ったら、もう屋敷に続く道で待っていますよ」


 そのことを先に言えと言いたかったが、ぐっとこらえて話しを戻す。


 「それで?魔女に頼めば船でも何でももらえるとか?」


 「それはさすがに分かりません。があってみる価値はあるのでは?知っての通り魔女は少ない種族、我々が知らない魔術や魔法を知っていてもおかしくはありません。うまくいけば、船ではなく魔法で目的地まで行けるようなことも出来るかもしれません」


 「…さっきから都合がいいように言って口車に乗せようとしていない?」


 「魔女が未知の可能性があるという前提ですし、村長が無駄な話をするとも思えません。まぁ、あの村人があんなんですし、私も最初はあれが、村長だとは思えませんでした」


 「…ねぇ、さっきから、村人の話になると微妙な顔をするのはなんで?」


 「…見てください」


 ダインがそういうと、身体をどけて、向こう側の景色を見せた。


 そこには、人々が住んでいる風景、牧場に牛や豚がいて、作物栽培をしている。普通の農家と言えばそれだけなのだが、それ以前に気付くことがある。


 その生活をしている人々が全員が10歳前後の子供だという事だ。見た目を見るにまだ、5歳くらいの子供も見える。


 「…はっはは…まるで子供たちの楽園って感じだね…気味が悪いよ」

次回10月5日月曜日予定

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