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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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歯ぁ食いしばれ

 互いに無事を喜び合った後、魔神九柱の全員とこれからの事を話し合うことになった。


 「それで、死傷者はどれくらい?」


 「それが…奇跡的な事にいませんでした」


 マーリンが、にこやかに言った。


 「私たちもびっくりしましたよ。沈没して怪我とかも軽い切り傷だけで、逆に無傷の人が多くて」


 「ふぅん…でも、おかしいね。あれだけの大型の船そうそう沈むことはまずありえないのに…それに、君たちは知らないだろうけれどあの時2デッキに居たの、そこは機関室だったんだけど、まるで誰かに壊されたような惨状でね。いったい誰が…」


 それを聞いた、過半数以上が暗い顔をして俯いた。


 「…まさか」


 「あー、それについては私から」


 マーリンが手を挙げてあの時の出来事を話す。


 十数時間前 船内 遊戯室


 コト、コトとリネアがチェスの駒を進めている。対局しているのはホビルだ。


 「はいよ、王手」


 ホビルが涼しい顔で王手を決める。


 「があああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!なんでなんでなんでっ!!」


 「相変わらずリネアはチェスが弱いなぁ…」


 「そういいつつ、ちゃっかりと王手決めるんだね。ロザリー」


 隣の卓にはロザリーとナナリーが、同じくチェスで戦っている。


 「なんでっ!?どうして!?将棋なら勝てるのにっ!?」


 「そーいえば、りねあおねぇちゃん、しょーぎはつよいよねー」


 モニカが麻雀をしながら、ちらちらとリネアを見ながら、打っている。麻雀をしているのはモニカの他にダイン、レイ、ギリアの三人、他の九柱はルーツ除き、ソファーに腰を落とし、それを眺めている。


 「だけど、将棋をするとリネアが全勝ちするし、こっちが楽しめないんだよね。チェスだと雑魚だけど」


 「雑魚!?」


 「まぁまぁ、リネアさんをいじるのは、止しましょうよ、やることがないので遊びに誘ってくれて俺は嬉しいんですよ。あっツモりました。」


 「うわ、トビ一歩手前」


 「…安手でも重なると痛い……」


 「さっきあがっておいてよかったー」


 「ああ、もう、決めた!全員チェスで勝つまで続ける!そうしたら、サディーまで暇つぶし出来るでしょう!?」


 「…睡眠不足で倒れちまうのが先かもしれねぇぞ」


数十分後


 「…まぁ、そんなに続くはずもねぇよな」


 スタスタとトランプを配っていく。


 「言い出しっぺが最初に睡魔に負けてぶっ倒れてしまうのはどうかと思いますけどね」


 「ダイン、それ本人の前で言ったらひき肉にされますよ。あの人自信家だから、そういうのを聞き逃さないし許さない性格なので」


 「それもまたリネアのいいところでもあるがな…フルハウスだ」


 「マーリンさんは運も持ってますよねーブタです」


 「スリーカード、無理にフラッシュ狙うんじゃなかった」


 「掛け物がなくてよかったな、普段だったら身ぐるみ全部がはしていたところだ」


 「ポーカーも飽きてきましたよ、運要素があるのやめません?」


 それぞれ不眠不休で遊戯室でトランプや、ボードゲームをしていたが全員飽きたのか大体の人が寝たり、もういいよ、と言いたげな表情をしている。


 「じゃあ、ナポレオンとかどうだ?昔、幹部、今では九柱のメンバーでよくやったルールだ。あー、でも最低でも4人必要なんだよな…」


 「じゃあ、みんな、起こしましょうか、モニカさん、いやモニカちゃん?も起こしましょうか?」


 「軽くゆすって起きた人だけでいいよ、無理に起こして機嫌そこねて嫌われたら嫌でしょう?」


 「ハハッ違いない」


 更に数時間後


 「もうあらかた、この遊戯室で出来ることはなくなったかな」


 卓に広げられたボードゲームの数々をみながらダインがつぶやいた。


 「こんなに遊んだの久しぶりね、あの時以来じゃないかしら?」


 「うん、おねぇちゃんの言う通りあの時以来じゃない?」


 「あの時とは?」


 ダインが首をかしげる。


 「もう、百年以上も前、確か、まだモニカが魔神軍に入る前、九柱の(ギリア)マーリン、リネア、ルーツ、ロザリー、ナナリー、ホビルの7人が魔神軍に入ったばかりに友好関係という名目で、この様に卓を囲んでボードゲームをしたものです」


 「最終的に、負けが積もった人たちがキレて乱闘する羽目になってしまいましたが」


 「…そう言えば、あの時の借り、まだ残っていたよねぇ?」


 「…今、返しますか?できるものなら、ですが」


 「あれ、これやばくな―」


 察する前に、卓がマーリンを巻き込んで壁に叩きつけられた。


 「わぶっ」


 「マ、マーリンさん!!」


 数分後 1デッキ


 「オラオラ!こんな狭い所に逃げたって逃げられねぇぞ!」


 「ここに来てくれるのを待っていた」


 「ああ、もう!止めるために武器を取ったのにどうしてこんなことに…!」


 その時、全員の攻撃が重なり、ブシュッという音がして、ドドドドドドドドドッと大量の水が 流れ込んできた。


 『あっ』


 その場にいた全員の思考が一瞬止まる。誰の音か分からないがその足音に追従するように、全員が叫び声を上げて、デッキを駆け上がった。


 現在


 「…あー、うん、船が沈んだ理由はよーくわかった、うん、だからね?全員、歯ぁ食いしばれ」

次回9月28日月曜日予定

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