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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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魔神軍の新兵器

一通り話し終えると、マーリンが席を立った。


 「さて、そろそろ包帯の替えの時間です。少し失礼します、また戻ってきますので、続けてください」


 そう言うと速足で部屋を出ていく。


 「落ち着いているように見えますが、とても焦っていますね」


 ギリアが口を開いて呟く。


 「初めての出来事だったんでしょう、魔神軍の中では一番の弱点…って言う事じゃないかしら?」


 リネアがそう返し、少し考えるように顎に手を当てる。


 「そういえば、二代目にはマーリンはついていなかったんだっけ、だから、自分の部下も死んでいく様を目の当たりにしていなかったと」


 『……』


 しまった、二代目の話は誰にとっても禁忌のワードか、だけど、それ以外に何と例題を上げればいいのかすぐに思いつくのが、あれしかなかったからなぁ。


 「ルーツを襲ったやつは、小さな刃物、しかも、何回も当てられるような、両刃の武器を持っている。異常な殺傷能力がある。透明、もしくは忍び寄る達人、窓から入ることも考えると、身軽な人だったりする。特徴はこんなところかな」


 ヴォルヘンが連邦国になったことから、絞り込めたとしても、その中から犯人を探すことは難しいだろう。


 読心魔法は、一斉に心を読むとノイズが走り、上手く読めないだからと言って一人ずつだと、いらない情報まで入ってくるから頼りに出来ない。


 どれだけ有能で便利な能力を持っていても、それが力と引き換えに大きいデメリットを背負っていては、意味がない。


 「顔も分からない奴を探すのも、苦労しますね。あっ、そうだ。魔王様、頼まれていた、やつ、試作段階ですが、出来ていますよ。一先ず、この話題は置いておいて、見ていただけます?実用性があるなら量産も考えてみようと思いますので」


 ギリアがそう言って机の下から、木箱を取り出し、ふたを開ける。


 中に入っていたのは、銃、小型の銃から、マシンガン、アサルトライフル、スナイパーライフル、ミリオタから聞いたり、モデルガンを見せてもらい、見よう見まねで設計図を描き作れるかどうか、ギリアに聞いてみた所快く引き受けてくれた。


 「さすがだね、こんなに早くできるなんて」


 他の面々も、手当たり次第に銃を持っているが、その持ち方や銃口を覗き込んだりしていてかなり危ない持ち方だった。


 「うわっ、なにこれ、重っ、大砲のミニチュア?」


 「これは魔王様から発案された銃と言うもので、確かに、大砲と似ていますが、一番の違いはそのバリエーション、連射に、広範囲に弾がばらける、散弾機能、大砲みたいに大人数で運ぶ必要も、荷台を使う必要もなし、暴発もセーフティーロックを外さない限り心配ない、最先端の技術、魔王様の知識には驚かされるばかりです」


 「そうでもないんだよ、散弾銃は近距離じゃないと威力が強くないし、距離によっては、届かない、爆発する砲丸みたいに、多くの敵を巻き込めないっていうのはあるけれど、実用性はあるかなって思って頼んでみたの」


 まぁ、反動が小さい物なら、扱えるかもしれないし、俺自身使える武器が短剣一本は悲しいし、使うとするならハンドガンのリボルバー辺りかな。


 「まだ、試作品なので、改良を進めていくのですが、とりあえず試しに、使い心地を聞かせていただければ、良いです。それで更に改良を進めていただきますので…」


 「私はこの子がいいのー!!」


 「ダメよロザリー、これは私のー!」


 「うわー、このなか、うずまきじょうになってるーぐるぐるだぁ」


 「大砲の軽量武器…なるほどそういうのがあるのか」


 「それぞれに専用の砲丸があるのね。こんな小さいのに命を奪わせるなんて…」


 「んん~、回転しながら打つと、多くの奴に当たりそうだな、囲まれた時に無双できるなんて…へへっ俺にぴったりじゃねぇか…」


 全員、新しいおもちゃを手に入れたばっかりの子供みたいにはしゃいで、銃の取り合い、仕組みへの興味、関心を示したりしている。


 「ギリア、よくやったわ、みんなも喜んでいるみたいだし、それに、使い勝手も良さそう、とても手に馴染むよ。それと、今回はまだ持ってきていない銃があるよね」


 そう言うと、少し考えるようにして再びギリアが口を開いた。


 「ええ、使用者自身の魔力を実体化させて、自動的にリロードするやつ、ですね。多種多様な弾を生産しているのですが、今は火炎弾、氷結弾、電撃、毒、様々な弾を開発しているのですが、どうも、魔力に耐えられる弾の素材が多くなくて、今は、次の鉱物素材を選定中です」


 「そう…また次の進展があったらクリスタルで報告してね、メールでも電話でもいいから」


 「分かりました」


 まだ、騒いでいる、みんなを我に返す為、手を鳴らし、今後の予定として船が用意出来次第、海路を決めて大陸を渡る事を知らせ、何時でも準備万端にしておくようにと伝え、その場を後にする。


 さて、次は…カイとケイを連れていくか否か、なんだよな。


 今あの二人は、初めて会った時とは別人のようになっている。


 魔法や、戦闘についても、呑み込みが早く、即戦力としては、申し分ないだろう。しかし、ルーツのあの状態を見てしまったら、どうも、戦力よりは、安全の方を取ってしまいそうになる。


 一体、どうするべきか。

次回8月10日月曜日予定

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