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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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アルティメットメイクアップ

あのBARの出来事からしばらくして落ち着いたら、声をかけて残った酔いを醒ますために、一旦魔王城に戻り、自室に戻ろうにも吐かれるのは勘弁なので、リネアの部屋に行くことにした。


 「落ち着いた?」


 「はい…うぅ、お恥ずかしい所を見せてしまって、誠に申し訳ございません」


 「いや、誰にだって隠し事はある、それを咎める事も我慢するなんてそれじゃあ体にも支障をきたす事もある、気にしないで…いや、少しは自重してほしいが…」


 グラス一杯で泥酔する人にほどほどにしてと言ってもなぁ…


 「それにしても助かったよ、私じゃ酔いが覚めるまで待つ事しかできなかったからね」


 振り返り、感謝の言葉を伝える。


 「いえいえ、おねぇちゃんを止めるのは妹である私の役目でもありますし、それに、これ以上は私自身見たくなかったので…」


 まぁ、身内の恥だし、逆の立場だと自分も同じような行動を取っていただろう、おじいちゃんがお酒を飲んでいる姿は見たことが無いが、結構高齢みたいだし、体に響くという理由かもしれない、もしくは、リネアのようにお酒に弱かったり、あまり想像できないが…


 「それにしても、やっぱり、姉妹っていうのは似ているんだね、髪の色とか目元とかリネアの妹って感じがするよ」


 「あっ、そう言えば、自己紹介が遅れましたね、こうして面と向かうのは初めてですね。わたし、リネアの妹で、ユディアと言います。よくデイとかディーと呼ばれるので、そちらの方で呼んでもらっても構いません」


 ピシッと敬礼をして、足を閉じる、その姿はさながらよく訓練された兵隊のようだ。

 

 「固い固い、そんなにかしこまらないでもいいよ、プライベートにような気分で肩の力を抜いて、今じゃ、特に礼儀をただす必要ないし(もっとひどい人がいるし)」


 「は、はぁ、では失礼して、少し肩の力を抜かせていただきます(もっとひどい人がいるから?)」


 「それにしても、魔王様、その服…」


 ユディアは、ジロジロとこっちの方、いや、服をジロジロと見て品定めをしているようにジッと見つめてくる。

 そんなにまじまじと見られると恥ずかしいというよりも、圧力をかけられているようで、少し目をそらしそうになる。


 「な、なにか、変かな…?」


 「えっと、では、正直に言わせていただきますが…その服全然合っていません」


 「えっ」


 「服の裾がゆったりとしています、戦闘どころか、日常生活でも、激しく動くと服に引っ張られて上手くバランスが取れないでしょう。

 露出している肌も、多すぎます、装飾されているデザインは良いとして、むやみに露出すればいいと言うものではありません。少なくとも淑女として肌の露出は少なくするべきです。

 戦闘の時なんてその服は弱点を教えているようなものです。戦争で相手がズボンから○○○丸出しで突撃してくるくらい意味不明ですよ」


 「ちょっ!女の子がそんな下品な言葉使わないの!!」


 「それにその靴、プライベートで履くようなものではないでしょう!そんなハイヒール、オシャレに気を使うのもダメとは言いませんが、もう少し多様性と機能性を尊重する事も意識してください」


 「正直、見ていられません、服や靴、その他一式全て揃えましょう。さぁ、城下町へ行きましょう、あ、おねぇちゃんはそこで酔いを覚まして、今日は一日寝てお水飲んで胃薬飲んで落ち着いててね」


 「へぁい…」


 流されるがままに連れていかれる、そう言えば、前にもリネアに流されるように移動したことがあったような、カイ達のような歳が近い兄妹もいれば、少々離れている姉妹も似てくるのだろう。


 (前世も今も一人っ子だからなぁ、血のつながりはおじいちゃんだけだし)


 「とりあえず、見たところ革靴しかないので、運動靴をいくつか揃えましょう、色は好きなものを選ぶとして、後は履き心地や、サイズにあった物を探しましょう、完全にピッタリな物をご所望でしたら、オーダーメイドしてもらいましょう、さぁ、まずはこちらを…」


 「へっ?」


 「服はやはり、威厳を保ちつつ、機能性を備えなければ、肌を見せないためにもシャツを着た方が…?いや、それでは威厳を捨てる事になってしまう、それならば、インナーを着た方が…上着の色合いにも気を配って、私服も、揃えなくては、私服は気楽に休めるというコンセプトで、水色や、白っぽい明るい色を…」


 「ちょっ…」


 「あぁ、そうだわ、パジャマも選ばなくては、寝ている時、髪が傷んでしまうかもしれません、ショートですが少しでも引っ張られるような事を考えると、フードのような物がベスト、ベッドの質は最良と考えると、製造者と素材は…」


 「あ、あのぅ…ユディアさん?」


 「いけない!アクセサリーもやらなくてはいけませんね、リボンや髪飾り、チョーカーにウェザーのアクセサリー、クールさを重視した青く落ち着いた色合いの伊達メガネ、うーん、少し透明がかったものがいいですね…おぉ!噂をすれば影ですね、流石にこれ以上似合うのはそうそうないでしょう」


 「ね、ねぇ、適当に見繕っては…」


 「何を言っているの!!女の子はね、自分の立場以上に身だしなみだけでなく、オシャレにも気を使わなくちゃいけないの!!服の後は化粧品も買いにくわよ、まだ幼いからそんなに濃いメイクはしないけれど、それでも気を使うべき」


 結局、その日は一日中、買い物で費やされた。そして、次からは絶対に二度とユディアと一緒に買い物をしてはいけないと心に誓った。

次回7月13日月曜日予定

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