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転生先は三代目魔王さまです  作者: 神坂将人
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城塞都市ヴォルヘンの裏側

 翌日、都市の情報を集めるために城にやってきた。


 「リーリア家のブローチだ、お通ししろ」


 ブローチは見せるだけでパスポートのような役割をしてすれ違う兵は深々と頭を下げる。


 軽く会釈をして、書庫の場所を探す、一般に公開されているのは一階のみなので二階から上は兵たちしか立ち寄れない場所になっている。


 「あぁ、ちょっと待ってください」


 すれ違う一人の兵に呼び止められた。


 「お嬢の足を止めるなんてどういう要件かしら」


 しかし、ナナリー、相手が完全に格下と分かると結構見下す感じだなもしかしたら王にも同じ態度をとる可能性があるんじゃないか?


 「やめなさい、それで、何か?」


 「ええ、実はいくらリーリア家のお方でも玉座のある、6階には上がらないでもらえますか?」


 「6階?それはなぜ?」


 「私も詳しくは聞かせてもらえていないので分かりませんが、先日まで10日にも及ぶ嵐で商業区や平民区の家が半壊するなどの対応で民から要請が多く寄せられてその対応で、と表向きではそう言われてます」


 「表?じゃあ、他に何か理由が?」


 「そうですね、一部の近衛兵と大臣やごくわずかの有力者しか、入れないのは10日よりずっと前もう半年にもなるんじゃないでしょうか、それくらいから呼び出しを受ける以外には立ち寄れなくなっているんです」


 兵の話によるとこの城塞都市ヴォルヘンは外敵には容赦がないが民たちからはとても信頼されており、気さくで一般人にも友達関係が出来たと言われているが、半年前に他人との関わりを制限されて大臣などの一部の人にしか関わりを持たせてくれないと言われているらしい。


 「表向きでは異常気象の嵐…ね」


 この城塞都市ヴォルヘンは魔王城から距離があり、何回かキャンプする事になったりして3日かかってしまった、それだけの理由ではないが、その間に嵐が起きたのは旅業者のうわさで耳にしていた。


 「ふむ…父上様は王によろしくと伝えてくれと言われていますが、それじゃあ、難しそうですね」


 「すみません、あっ、でも近衛兵の一人に私と同期の奴がいるのでそこからなら」


 「そう、じゃあお願い、それと、父上様の記録などを見たいんだけど書庫は何処かな?」


 兵から書庫の場所を教えてもらい、最近の資料を探す。


 「…これはひどい」


 書庫はキチンと整理されている感じはしたが、年がバラバラだ、決まった場所が決められてないのもあるが、関連性が全くない資料があって目当ての物を探すのに時間がかかりそうだ。


 それから3時間後


 「ぜぇ…ぜぇ…」


 「はぁ…はぁ…」


 「ヒュー…かっ、かひゅっ…」


 「これで…全部…?」


 全員が必死に探すために年順に並べ何とか最近の研究ノートや気になる本をやっとの思いで見つけた。


 「見つけたはいいですけどそろそろ、この書庫の開放時間過ぎますよ」


 息を整えながらモニカが指をさした壁に掛かったプレートは開放時間がかかり、10分前に見回りの兵から退室をお願いされるらしい。


 「あと、20分で退室か、全員コピーしてクリスタルに保存して、バレずにホテルに戻るわよ」


 「イエス、マム」


 「何それ」


 「いや、折角リーリア家のご令嬢なんで、こういうのもムードを変えたらな、とか」


 言葉を交えながら情報を保存して、ホテルに戻り無線機で、それぞれ、情報を共有する。


 「こっちからはそんな感じかな」


 「アルファ把握、こちらも、嵐の被害を実際に見た、酷いありさまだ、修復するには、この都市で一番大きい病院を買うくらいの額が必要だろう」


 「ブラボー把握、リネアに都市を全体的に見回ってもらったりしたんだけど、特に目ぼしい情報は無し、王様に会いたいっていう人は多いらしいけど」


 「チャーリー把握、貧民区に少し言ってみたんだけど何故か兵士、しかも、近衛兵が割と出入りしているみたい、特に何かするようじゃなくて、散歩しているみたい、動きもおかしくて同じところを歩いたり、人々と話したりもしない、少し不気味なんだよな」


 「デルタ把握だ、中央区を調べたんだが、貴族様が多い以外に特に異常はない、兵士の動向をうちの隊の何人かが追跡していたが、見回りしかしていない、動きについて不審な点もなかったらしい」


 「エコー把握…軍隊の配置は万全それぞれの門に設置した爆弾も正常に機能できる、警備が薄くなるのは午前十時から十一時半…いつでも動かせる」


 「ご苦労様部隊諸君、少し予定が早まったが待って相手の出方を探らせるようなことを待つ必要はない明日十時に本格的な作戦に移行するアルファチームは今から所定の位置を転送する、作戦開始から移動してこちらと合流及び、部隊の一部交換をしてから城に強襲、他の部隊は当初の予定通りに行動するように」


 『了解』


 ブツッと通信が切れる音が聞こえた後、城で手に入れた、書物に目を通す。数ページはその日の城塞の武器や大砲のメンテ記録が書かれているだけだったが半年前から、メンテがガサツなものになっている。


 「この情報も半年前に隠されたりかなり端折って記載されている、という事は王は操られているもしくは大臣か一部の奴らに丸投げした…とかか、後者は可能性が薄いだろうな」


 「じゃあ、おねーさま、さきにおふろはいるからおねーさまもはやくきてね」


 「はいはい、というかひさしぶりに子供の喋り方を聞いたわね」


 「子供の喋り方はあの身体本来の喋り方ですからね、どうしても、少し身体に引っ張られるんですよ」


 …この身体の因果、俺の魂の因果、すぐに取り除くことが出来なくとも複雑に絡みつく前にぶっ壊してやる。


 「お風呂に入った後にすぐ寝るように、夜更かしなんかして明日に響くなんて真似はしないでね」



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