果実の味は
王子様は悪い魔法使いからお姫様を助け出し、やがて結ばれた二人は末永く幸せに暮らしました。めでたしめでたし。
物語は多くが結果ありきのものです。
結果を伴わずとも、目的はあるはずです。
最初に挙げた文だと、主人公である王子様の目的は「お姫様の救出」に当たります。
目的、つまり結果を求めて進み、流れてゆくのが物語というわけです。
予め目的が設定されていると、話自体も作りやすくなりますね。
【王子様の冒険】
◇起
お姫様が助けを必要とする状況に置かれる
◇承
お姫様を助けに動き出す王子様
◇転
王子様の前に立ちふさがる困難
◇結
王子様はお姫様を助け出す
大雑把にまとめましたが、基本の骨組みは目的から逆算すれば浮かび上がってくるわけです。
そしてここで、大事なことがひとつあります。
なぜそうなるのか。
例文で言うのなら、お姫様が王子様にとってどれだけ大事な存在なのか。
それがわからないと、どれほど過酷な冒険を王子様がくぐり抜けたとしても、物語そのものの面白みも薄いものになってしまうことでしょう。
『さらわれるお姫様を見た際、鼻毛が一本飛び出していたことに気付いて、それを注意するために旅に出る』
公衆の面前では言わず、直接内密に伝えるため、と考えれば紳士的ではありますが、冒険の動機としては弱いかも知れません。
さて、目的は無論、物であっても問題はありませんし、形のないものであっても問題ありません。
ですから、目的が「宝物の入手」であってもいいし、結果として「人間的に欠けている人物が成長する」であってもいい。
【宝物の入手】
◇起
宝物がほしい理由
◇承
宝物を探す
◇転
宝物を求める理由が揺らぐ(困難あるいは秘められた真実)
◇結
宝物にたどり着く
【人物の成長】
◇起
欠けている様を満たす必要が出る
◇承
どのように欠けているのか
◇転
欠けていること自体の意義があるのか
◇結
欠けているものが満たされる
このように、いくらでも応用は利きます。
後者などは恋愛要素にも使えますね。
女の子が男の子に好意を持つが、男の子は女の子に興味がないか、むしろ嫌いである。しかし紆余曲折を経て、男の子は女の子に興味を持つ。最終的に女の子の好意は報われ成就する。といった具合に。
魅力的なゴール。
それを考え作ることが、物語を作る上で大きな軸になることでしょう。




