200話 新デッキ構築と大精霊
「よし、なんとかデッキが組めたぞ」
戦闘力、強敵戦での有用度を重視したカードと、塔内の探索に役立ちそうなカードを中心に選んでみた。
道中の試練達成で手に入れたカードから選んだのは、4枚である。
特攻オコジョ モンスター:獣
赤3 1/1 C
このモンスターを生贄に捧げる。対象に2点ダメージを与える。
ダークボール 黒2 C スペル
対象に1点のダメージを与える。その対象がモンスターだった場合、10分間攻撃ができない。
オラクルの光霊 モンスター:幻想
白2 0/1 UC
浮遊
このモンスターを生贄に捧げる。3分間、対象のモンスターはダメージを受けなくなる。
オーク・グランドチャンピオン モンスター:オーク
緑6 3/4 SR
あなたがコントロールするモンスター3体につき、+1/+1強化される。最大で10/10まで。
オークは集落を潰しているので、10枚近く入手できたが、ほとんどが使いにくいカードだった。
他のオークがいないと攻撃できないとか、毎ターンモンスターを生贄に捧げなきゃいけないとか、デメリット能力を持っているカードが多いのである。
その中でも、単体で強力なグランドチャンピオンだけは切り札になるだろう。
第4デッキ
モンスターカード 33枚
バルツの森の主×2、バルツの森の見張役×4、バルツの森の大牙×2、チェシャ猫、コボルトの狙撃弓兵、虎人の大剣士、魔眼の蜥蜴鶏、神鳴る獣、樹木の竜、オーク・グランドチャンピオン
雷鳴の精霊、黒煙火山の魔術師長、火炎喰らいの竜、火吹きリス、特攻オコジョ
比翼のワイバーン、ハーピー・バーサーカー・デモニスト、ケツァールの王、テンペストバード、黄色い風の奴隷
処刑台のアルラウネ、ダークアイズ、ポルターガイストメイド
チョウチントカゲ、幻影の竜、閃光蛍、オラクルの光霊
魔力を統べる者レムリアス
スペルカード 18枚
肉体強化の呪印×4、ストーンキャノン×3
ツリーバインド、生物即死、赤熱の魔弾、ファイアーボール、ファイア・ホイール、ラーヴァ・ショット、大爆炎、ファイア・バレット×2、ウィンドランス、ダークボール
オブジェクトカード 2枚
魔導砲台、暴風の守り
マナカード 4枚
大地の魔力×3、赤火の魔力
合計57枚
迷ったのが、復讐の堕天使と、精神完全支配だ。ただ、どちらも使用できるかどうか不安だったため、今回は見送っておいた。
復讐の堕天使は、前提条件である飛行モンスターの破壊や、ライフ10点喪失がかなりネックなのだ。条件を満たした時に、手札にあるかどうかも分からない。
精神完全支配は、相手が強力な混沌憑きであった場合、効かない恐れがある。大量の魔力を消費して、何もなかったでは済まないのだ。
今回は、堅実に強いカードをメインに使って行こうと思う。
「これで後はデッキを回すだけだ」
俺は日付が変わる前に、蔦鼠、風読みの白鷹を召喚した。これにてデッキ残り枚数は0。あと一枚カードを使えば、新デッキに切り替わる。
現在の手札は大地の魔力、生命回復、魔力を統べる者・レムリアス、肉体強化の呪印、大精霊フォルタル=クルア、天兵の守護槍
「最初は天兵の守護槍を召喚しておくか」
そして、俺は最後のカードを召喚した。槍が喚び出された直後、バインダーが輝き出す。もう2回見たが、相変わらず派手だ。
そして、新たなデッキからカードがドローされた。
「コボルトの狙撃弓兵か」
いいカードを引いた。感覚に優れ、手先も器用なコボルトは、塔内探索で活躍してくれるはずなのだ。
「とりあえず、この槍だな」
装備するのはこの後呼び出す予定の狙撃弓兵でもいいんだが、こいつは遠距離主体だ。あまり意味はないだろう。
「だとすると、ワフかな」
現在、仲間の能力はこんな感じだ。
ゼド(ツリーアーマー、森の精霊の加護、黒霧の長剣、世界樹の木刀、ウィンドレガース)
8/8 先制、擬態、(天光、聖印、霊体を無効)
エミル(ツリーアーマー×2、森の精霊の加護、天兵の守護槍、ウィンドレガース)
7/8 先制、天光、擬態
ワフ(ツリーアーマー、森の精霊の加護、不死鳥の槍)
5/5 飛行、再生1、赤対、擬態
虎人の大剣士(ツリーアーマー、電撃の大剣)
6/4 先制、瞬発、緑魔力で強化(+2/+2)
ワフがちょっとだけステータスが低いのだ。飛行、再生が強いので十分なのだが、ここはさらに強化してもいいかと思う。
俺はワフを呼んで天兵の守護槍を装備させた。これは装備者の意思で小型化もできるし、邪魔にはならないだろう。
「ワフ、小さくして背負っておけ」
「了解でありますぞ! ですが、これならば槍の二刀流――二槍流も可能でありますな!」
今のワフは不死鳥の槍も装備している。そっちの方がレアリティも高いので、俺的には不死鳥の槍がメインウェポン。天兵の守護槍は、ステータス上昇効果狙いで装備しただけのつもりだったのだが……。
ワフは右手に不死鳥の槍、左手に天兵の守護槍を持つと、ブンブンと振り回している。飛行状態であれば問題ないらしく、槍2本を上手く使いこなしているように見えた。
「ワフがやれそうなら、構わんぞ」
「ワッフー! これで攻撃力が2倍でありますな!」
いや、2倍ではない。ただ、手数が増えたことは間違いないだろう。
「じゃあ、このまま色魔力をできるだけ使っておくか」
「さらに仲間が増えるのですな!」
「ああ。まずはコボルトの狙撃弓兵、召喚だ」
すでに見慣れた、ビーグル頭の狙撃弓兵が魔法陣から現れる。ドローはポルターガイストメイドである。
「よし、いい引きだ」
霊体のメイドさんも、探索要員としては優秀である。早速、新デッキに組みこんでおいた優良カードを引くことができたな。
「で、最後はこのカードだ」
俺が取り出したのは、大精霊・フォルタル=クルアだった。
大精霊・フォルタル=クルア 精霊
緑8 4/4 ★
飛行
周囲の木々は、彼の者の支配下である。
非常にコストが重いため、中々召喚できなかった。だが、今の俺なら問題ない。なにせ、毎日緑8も入手できるのだ。
「大精霊様ですか! 遂にお呼びになるのでありますな!」
「ああ。きっと戦力になってくれるだろうからな。じゃあ、いくぞ、大精霊・フォルタル=クルア、召喚!」
直後、俺の目の前に超巨大な魔法陣が現れた。直径は20メートル近い。過去最大である。
その魔法陣から光が間欠泉のように溢れ出し、周囲を真っ青に染め上げた。さすが大精霊! その召喚エフェクトがド派手である。
「人の子よ。お久しぶりです」
「は、はい。お久しぶりです」
「この身は絵札に封じられた分身のようなもの。あなたの配下なのです。遜る必要はありませんよ」
「は、はあ」
本体ではないっていうことらしい。ただ、それよりもすぐにやらなきゃいけないことがある。
「今の光で魔獣が寄ってくるかもしれん。防衛体制を強化しないと……」
「それならば、大丈夫です。私の力で、魔獣を寄せ付けないようにしましょう」
「え? そんなことできるのか?」
「森の中であれば、可能です」
植物を操るだけかと思ったが、森の中では様々な力を発揮することができるらしい。もっと早く召喚しておけばよかった!
すいません。風邪、治ったと思ったらぶり返しました。
次回は8日後更新です。




