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男たち 女たち  作者: yukko
神様
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その後の人々

声の主は尚も告げる。

美穂子はもう何も聞きたくないと叫びたかったが、声が出なかった。


「其方が愛した男・中条昭が今は一人で暮らしておるぞ。

 妻から別れ話が出た後、一度はやり直そうとした妻だった。

 だが、やはり夫を許せなかったのじゃ。

 妻に離婚された中条昭は一人で暮らしておる。

 其方のことなど思い出すことも無い。

 中条昭が会いたいのは、妻じゃ。

 其方ではない。」

⦅嫌ぁ―――っ! 私は昭さんから愛されてたわ。

 嘘よ……嘘だわ………昭さんが私を忘れることなど有り得ないわ。

 昭さんが一人なら、戻してよ!

 お願い………昭さんの所へ行かせて! お願い!⦆


どんなに叫ぼうとしても美穂子の口から言葉が出なかった。

出ずとも、声の主には美穂子の言葉は届いていたが、それに対して何も発せず話を進めた。


「其方があのように憎んでおった大崎誠。

 彼は長寿を全うしたぞ。

 ただ、彼も一人で暮らし寂しい人生であった。

 だが、その中で別れた元妻の華子との交流は途絶えてはおらなんだ。

 華子は誠が病気になれば、夫・雄一の許しを得て見舞いに行って居る。

 誠はそれを心から感謝しておるのじゃ。」

⦅誠など、どうでもいいわ。⦆


声の主は美穂子の心の声に気付いていないように話を進めた、


「学じゃが……優しい両親の所へ生まれ出て、今は幸せに暮らしておる。

 愛らしい笑顔に周囲は目を細めておるぞ。」

⦅まーくん………ママは……ここよ。⦆


学のことだけは、美穂子が涙を流していた。


「良太も学ぶより早くに別の両親の元に産まれ、元気でおる。

 愛する女性と巡り逢えて、今は幸せな日々を送っておるぞ。

 このまま、あの二人は結ばれて生涯を共に生きるであろう。

 余は、此度こそ良太には幸多い人生を歩んで欲しいと願っておる。」

⦅あの人殺しが? どうして幸せになれるのよ!⦆

「谷川華子は雄一と籍を入れなんだが、夫婦として暮らしておる。

 兄の高嶋氏郷の家族との仲も深まっておる。」

⦅許さないっ”! そんな話聞きたくないわ!⦆


良太だけは許さないと美穂子は思っている。

声の主の話は続いた。

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