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二度目の人生の終わり
ある日、私は歩いていた。
夜の11時――高嶋の家から少し離れた道路。
青信号だった。
横断歩道を渡っていた。
ちょうどセンターラインに近づいた時だった。
爆音が聞こえて来た。
横断歩道の真ん中で私は身動き出来なかった。
ドンっ!
◇◇◇◇
葬儀が滞りなく執り行われた。
両親、特に母の姿は痛々しいほどだった。
立っていられないほど泣いていた。
父が傍で母を支えていた。
そう、私・高嶋華子は暴走したバイクに撥ねられた。
住宅街の道路で、人通りが少なり始める時間帯だった。
誰も気づかないまま、時間が経過して出血が酷く、救急搬送されて病院で人生を終えたのだ。
こうして時を遡った私の二度目に人生が終わった。
後悔していることがある。
幸代の人生の後半を私は見守ることさえ出来なかった。
彼女は少しでも幸せな時間を得られたのだろうか。
どうか、幸代に幸せな時間を下さい――それが、私の最後の願いだった。




