エピソード 10
走行している道路に、様々な破片が落下してくる中。俺は、首都圏中央連絡自動車道を右に左にジグザグ走行した。幸い。対向車も後続車もいないので、道路のど真ん中をグングンと走れた。
「お! 豚が飛んでる!!」
見ると、どういうわけか、様々な破片と共に豚も空中を飛んでいた。
こんな時でも、鈴姉はかなりのショックで無言で俯いていた。
だけど、カプセルは大量に空から落ちてきて、噴水のような水飛沫が断続的上がっている。カプセルが民家や道路、建物に落ちた拍子に、色々な破壊の後の破片は洒落にならないけれど、噴水のように上がる水飛沫は車の中だから、平気だと思うんだ。カプセル自体は論外だけどな。
その時、やや近くにカプセルが落下し、非常に大きな水飛沫が上がった。まるで、大海原に超高層ビルが頭から落ちたかのようだった。
高圧の水が、道路の上を押し流していった。
だから、俺は高速道路をアクセルを思いっ切り踏んづけて、猛スピードをだして走りに走った。
首都圏中央連絡自動車道を走り抜け。下道を走り、やがて、筑波山へと短時間で到着した。命からがらだったけど、これでやっと男体山へ行ける。
山頂目指して細い道路を、出せる限りのスピードで登ると、突然オーロラが広がっていた赤い空から、真っ暗な空に変わった。
東の空から押し寄せるかのような。青色と紫色に煌めく星雲が、ゆっくりと流転しながら、西の空へと流れ落ちていく。
「綺麗……」
その言葉を言ったのは、俺じゃなかった。
「鈴姉? もう、大丈夫なのか?」
「ごめんね。光太郎。大丈夫よ。色々なことがあって、もう頭が回らないみたい」




