第7話 第三回公演を終えて
幕が下りるとみな舞台袖に戻って来た。
みんなホッとした感じだ。
大成功というわけではないかもしれないが、成功と言っていいだろう。
少し経つと、みんなの顔に笑顔が浮かぶ。
これで気分よく夏休みを迎えられると、みんな思ったのだ。
月曜日、みんなで夏休みをどうするか話していると、ドアをノックする音が。
僕が「どうぞ」と言うと、男女2人がやってきた。
「あの僕たち入部希望なんですが」と男子生徒が言う。
「舞台を見て、私もやりたいと思いまして」と女子生徒が言う。
僕は2人に舞台経験などを聞いたが、まったくないとのことだった。
「大丈夫、俺らもなかったから」と康太が言う。
「人数が増えれば、役や裏方にも回せるから歓迎」と杏奈が言う。
僕も増えるのは歓迎なので2人を迎えた。
京志郎は人数が増えて、出来る演目が広がったのかニヤリと笑った。
まひなと黒逸は特に何も言わなかったが、歓迎なのだろう。
しばらくは、前からの人たちは2人のことを色々聞き、今日来た2人は舞台について色々と聞いている。
その時杏奈が「夏休みってどうするの?」と僕に聞く。
僕は「稽古とかもやりたいけど、みんなはどう?」と逆に聞く。
その後話し合い、週2日だけ集まるってことで落ち着いた。
8月は公演がないので次は9月公演だ。
いつもより余裕がある。
宿題やそれぞれやることもあるだろう。
月曜日と木曜日が稽古と道具作りなどをすることに。
京志郎を見ると、「次の脚本はほぼできてるよ。最後がまだ決まってないだけ」と言う。
こうして今日は解散となった。
夏休みになると、まずは京志郎の作った脚本を見て、みんなで意見を出し合う。
次に、新しく入った信也とさおりさんの演技指導もする。
そして信也は役者と出番のない時は照明などを担当することに。
照明は僕がナレーションをしながら掛け持ちでやっていたので、照明をやってくれると非常に助かる。
さおりさんは役者とメイクとタイムキーパーだ。
まひなと杏奈はメイクの経験がなかったので、女子力のあるさおりさんが加わったことはありがたかった。
稽古も順調に進む。
通し稽古では、信也が「セリフ忘れました」と言うこともあったが、みんなで覚えるコツなどを教えていく。
さおりさんは発声で苦戦しているので、発声練習に力を入れさせた。
あとは稽古の他にしたことがある。
1度みんなで夏祭りに出掛けたのだ。
京志郎以外はみんな参加して楽しんだ。
僕は、なんだか充実した夏休みを過ごしている気がした。




