霧島レナ6
俺は霧島レナと共に庭にやってきた。
霧島レナは目隠しをしており、不安そうな顔をしている。
「ねぇ……なにをするの?」
「今から俺はお前に攻撃する。それをお前は躱せ」
「え?え?」
「よし、行くぞ!」
俺は地面を強く蹴り、霧島レナに突撃。
そして拳を放った。
しかしその拳は当たることはなかった。
なぜなら、目隠しをしている霧島レナが躱したから。
「まだまだ行くぞ!」
俺は何度も拳と蹴りを放つ。
しかし霧島レナは目が見えてないというのに躱す。
それを離れたところから見ていた霧島レナの両親は、驚愕の表情を浮かべる。
「嘘……なんで躱せたの?」
目隠しを外した霧島レナは、驚きを隠せなかった。
そりゃあ驚くよな。
だけどこれは現実だ。
「魔力放出体質。別名―――回避の女神の祝福」
「祝福?」
「魔力が溜められない代わりに、第六感が普通の人より発達しているんだ。だけど回避の女神の祝福はそれだけじゃない。一番の武器は……これだ」
俺は地面の上に置いていたフライパンを拾う。
因みにフライパンは霧島家から借りたものだ。
「次はフライパンを思いっきり殴れ」
「え?でも……」
「いいからやれ」
「……わかった」
霧島レナは全力でフライパンを殴った。
「えい!」
直後、大きな打撃音が鳴り響き、フライパンに大きな穴が開いた。
霧島レナとその両親は驚愕する。
「回避の女神の祝福は、回避すればするほど強力な物理攻撃ができる」
「これが……私の力」
「だから言っただろう?強くなれるって」
穴が開いたフライパンを投げ捨て、俺は言葉を続けた。
「遠距離魔法攻撃で戦う魔法士にはなれないが、強力な魔法士にはなれる。つまり王道が無理なら邪道で行けって話」
「どうして……魔力放出体質のことをそんなに詳しく知っているの?」
「まぁ……スキルの力だ」
俺は目を逸らす。
ゲーム知識ですとは言えないし。
主人公はイベントで特殊体質になり、それに合わせて育成方法をしなければならない。
特殊体質はデメリットもあるが、その分メリットも大きいのだ。
魔力放出体質もその一つ。
魔力放出体質は回避最強の力だ。
「とにかくこれで強くなれるって分かっただろう?あとはお前次第だ。うまくやれば最強にもなれるだろう」
「最強……」
「じゃあ、あとは頑張れよ」
そう言い残して俺が立ち去ろうとした時、
「待って!」
霧島レナは地面の上で土下座をする。
突然の事に俺は目玉が飛び出るかと思った。
ちょ、なにしてんの!?
「私を……弟子にして!」
読んでくれてありがとうございます。
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