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1000.教会前にて

 姿を消して城の中に入るが、聖騎士の数がかなりいた。以前に来たときよりも明らかに増えている。


(どうしてこんなに増えているのかな? 教会自治区から城に聖騎士を回したということなのかも? 城の裏手にはロプタスがいるはずだし……。重要な拠点よね)


 少し首を傾げるが、ここでヴィズルが念話してきた。


『マイマスター、この聖騎士たちについてです。甲冑はこの国の物ですが、デイラ聖教国の出身のようですよ』


 ヴィズルが思考を読んでくれたようだ。デイラ聖教国の者たちであるということは良いとして、問題は両国がどのように交流を始めたのかということである。ここで素早く近衛騎士の隊長に連絡をしてみるが、内戦が始まる以前にデイラ聖教国などという国と国交があったという事実はないそうだ。コネクトは戦時中であるため、エリアル神聖帝国側の者たちが使えないので、他に連絡手段があるはずである。少し思考を巡らせると一つ思いついたことがあった。


『そういえば、光の神ルーフ様の神の加護ですが、遠くにいる光の神ルーフ様を信仰する人と念話を出来るというものでもあったはずですよね。それを使って、何らかの手段を使ってデイラ聖教国と直接的に国交が出来て、支援を要請したということはありますかね……。そうなりますと光の神ルーフ様の祝福を継承している皇族がいることになりますが……』


 予測を立ててみたがヴィズルは『ありえますね』と同意してくる。むしろそれ以外にはなかなか連絡を取る方法が思いつかない。ケラヴノス帝国以外にも神の加護を持つ相手と戦う可能性が出てきてしまったので困った話だ。それに冷静に考えるとただでさえ厄介であったエリアル神聖帝国にさらにそれを上回る厄介さを兼ね備えるデイラ聖教国が協力しているとなると状況が余計に複雑になる。


(神の加護を持っているのは……皇帝という線はあるでしょうね……。先代の皇帝陛下は教会を訪れてから今の皇帝に皇位を譲るという話を唐突にしたのだし、神の加護による影響の可能性はあるかも……)


 皇帝は教会の大神官だ。この城の裏手はロプタスの間に通じているはずであるし、この城は非常に重要であるため、何としても死守するためにデイラ聖教国を頼ったということはありえるだろうか。気になるのは作品でも同じ展開が起きたのかということであるが、恐らくは起きたというのが予測だ。このエリアル神聖帝国の内戦については介入しすぎているわけではないし、まだ物語の状況を変化させるところまでは来ていないはずである。神の加護を持たない者が神の加護を持つ相手に渡り合えるのかは疑問であるが、ふとメレディスのことを考えた。神の加護を持つ自身と普通に渡り合ってきていたので聖遺物をうまく組み合わせれば戦えるのかもしれない。


(とはいえ、ゲームの難易度としては相当でしょうね。闇の子側は特に。皇帝、光の子、ロプタスという三つの要素を相手にしなければならないのだし。ルブってもしかすると相当な潜在能力があるのでは……。あと、恐らくは主人公であるアルティアも。そういえばあの二人って、この国の外に出ないからどういう能力なのか見れていないのよね)


 それから城の中を歩いてみるが、向かうのは大広間や玉座の間だ。しかし、ラファティと思わしき人物はいなかった。かなり歩き回ってみても見つからない。


『あ、もしかすると……』


 ふと思いついて向かってみることにした。目的地は教会だ。この城の城下の街には教会がある。教会に向かうと何やら聖騎士たちを集めている白いフードを被った男がいた。運よくちょうど演説が始まるようだ。


「聖騎士の皆さん。いよいよもってして、これは聖戦へと昇華しつつあります。この光の国において、決して許されざる大罪をネドラは犯したのです。そう! ロプタス様の御前ともいえるこの城下に向かい投石をしてきているではありませんか! さらに! 教会の近くに石が着弾し、庭が破損いたしました。この聖域にそのような無礼を働き、さらにネドラ地区の教会は逆賊どもが占拠しているというではありませんか! 確実に報いを受けなければなりません! 光の裁きを!」


 聖騎士たちからは歓声が上がっている。士気は高いようだ。それに周囲にデイラ聖教国の者たちしかいないからなのかロプタスのことを普通に話していた。


「我々が真の意味で光の神ルーフ様の元に向かうことが出来るのは、聖戦での殉職、とも言われております! 皆さんはなんとも運が良い! あぁ……その聖戦に身を投じれるのですから。いいですか、この戦いはそこまで難しいものではありません! 皇族や貴族の首、それから騎士たちの中でも指揮官以上の者たちを積極的に狙うのです! 下の者たちは所詮、指示に従っているだけ。指揮官の首さえ取ればすぐに真実に気がつくでしょう! 許しを請い、今一度光の神ルーフ様に祈り、逆賊共に裁きを与えるという者には積極的に恩赦を与えましょう!」


 男が「光の神ルーフ様の元に! 光の裁きを!」と叫ぶと聖騎士たちも叫びだす。そして、士気が良い感じに高まったところで聖騎士たちは城壁へと向かっていった。


皆様、いつもありがとうございます!

1000回という節目の回でした。

感想やリアクション、誤字報告などにつきまして感謝しかありません。


初めて投稿したのが「2023年07月30日 20時02分」だったようでして、あと数ヶ月で3年ほどになるようです。今となっては懐かしいです。


なお、本作はまだまだ続いていきますが、別の作品も頃合いを見て投稿をしていこうかと考えております。


今後とも宜しくお願いいたします!

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