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その音を聞くとシルビアは
嬉しそうにリリスの手を引き
店内へと駆け込んだ。
「1名様ご案内じゃ!!」
だが物事とは上手くいかず……
「なんか遊んでると思ったら!
リリスちゃん、ちょうどいいわ!!
これを3番テーブルに持っていって!
シルビアちゃんは5番片付けお客様を案内して!!」
―――ぐぎゅるるる。
店内の美味しそうな匂いをかぎ
大きくなるリリスの腹の虫は無視され
テレジアに新たな戦力として使われるのだった。
―――2時間後。
最後の客を見送り、“ぱんでみっく”の入口には
『CLOSE』と書かれた札がかけられた。
「もう妾は動けんのじゃ……」
「疲れましたね……」
リリスとシルビアは机に身を預け倒れ込む。
「2人ともお疲れ様!」
テレジアはそういうと
トマトの煮込みハンバーグを2人の前に置いた。
「売り切れといっておらんかったか?」
「私達の分を除いて売り切れよ」
テレジアはいたずらっ子の様にウインクをする。
―――ぐぎゅるるる。
リリスのお腹は立ち上がる湯気の香りを嗅ぐと
再び歓喜の声をあげていた。




