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―――翌朝、女王からの間者により
魔獣討伐は1週間後に出立との通知が届けられた。
リリスが目覚めると珍しく
エリーゼは部屋におらず一人きりであった。
疲れ切っていたせいか時刻は昼前だ。
ミネルバもリリスの旅の準備を
してくれているみたく不在であった。
昨夜、エリーゼからは旅に出るまでに
1度家に帰ることを勧められていたのだが
リリスとしては昨日のフランクの様子を
見た後では気後れした。
「どうしましょうか……」
答えてくれるものは誰もいない。
じっとしていることは出来ず
現状への不安、未来への不安を誤魔化す様に
リリスは部屋を後にした。
「ふはははは、深淵よりいでし我が眷属達よ!
妾が恋しくなったのか!!」
学園内を回っていると聞き覚えのある声が
リリスの耳に届いた。
“ぱんでみっく”はエリーゼが襲来してからは
盛況な様で店前に長蛇の列を作っている。
店には『皇女御用達!リニューアル決定』と書かれた
横断幕まで掲げられている。
今日は珍しくシルビアが呼び込み兼整列を行っていた。
彼女としても、何かをしておかなければ
いてもたってもいられないのだろう。




