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爆音と共に地面が揺れる。
撫子が音の方に目をやると
砲弾が落ちたであろう場所から
大魔法が発動したのかと
勘違いする様な光景が広がっていた。
炎が地を焼き
その勢いは留まることを知らず
魔物達の表皮を焼き血を沸騰させ
骨をも残さず灰燼と化す。
「すっごいねー☆壮観だねー!」
静まり返る城壁の上で
その場に似つかわしくない笑い声が
響き渡った。
「……おのれ、何考えとんじゃ?!」
撫子はエリーゼに掴みかかり肉薄する。
エリーゼは分かっていたのだ。
ジンを死地に赴かせ、更に窮地に追いやり
それを愉悦の眼差しで見ている。
人の命を何とも思っていない。
常人ではない。
「そんなことよりいいの?
シルビアの魔法が発動してること
教えてあげなくて☆」
言い争いをしてる場合ではなかった。
撫子は感情を押し殺し
目を瞑り、息を1つ吐くと気持ちを切り替え
ジンにメッセージを飛ばした。
『ジン、もうシルビアが
魔法発動させてしもてる。
この流れからするとヤバいのいくで!?
ちゃんと避けるんやで!』




