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ジンは戸惑った。
いつもの凩ではない。
自分の力が急速に成長した?
否、そんな訳はない。
違和感が確信へと変わる。
全ては幼女の仕業だろう。
そう合点がつくとジンは次にくるであろう
衝撃に備え足元へと魔力を集中させる。
―――ドゴォオオオン
たかが火薬の詰まった砲弾1つのはずだった。
10匹程度の魔物を瀕死に追いやれば
それで上等だった。
だが……
それは地鳴りを起こし、地を焼き払い
地面を焦土へと化していく。
『ジン、もうシルビアが
魔法発動させてしもてる。
この流れからするとヤバいのいくで!?
ちゃんと避けるんやで!』
撫子が焦った様子でメッセージを飛ばしてくるが
返す余裕もない。
ジンは無茶な事を言ってくれますね、と
心の中で苦笑した。
……案の定、予想は裏切られない。
ワイバーン達を討つとなれば
氷魔法アイシクルランスと読んでいたが
槍なんて可愛いものでは無い。
ただの氷柱だ。
小さな氷山と言っても過言ではない。
ワイバーンの喉を穿つだけだったはずの
それらはワイバーン達の小さいとは
言い難い体躯を平気で質量だけですり潰し
周りのコカトリス達をも巻き込んで
ジンへと飛来する。
『後な、言い辛いんやけど……。
うちの魔法て基本、設置型でな。
あんな爆発起こってもーたら
発動してまうねん……』
合わせて不穏な知らせが
ジンへと届いた。




