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―――しばしの作戦会議の後。
「どうして僕は大砲の中に入ってるんですか?」
ジンは砲弾と共に大砲に詰められいた。
「どうしてってぇ☆……やってみたかったから?」
エリーゼは悩む素振りをした後
図った様に舌を出す。
作戦はこうだった。
火薬を詰めた砲弾を“援護”にジンが敵軍を奇襲。
空軍に対し地上軍の熱気、砲弾の熱による
上昇気流を用いて空軍の統制を失わせる。
その隙にシルビアが空軍のワイバーンを
水魔法の発展系である氷魔法で落とし
地上の統制が崩れた所で
設置系の魔法が得意の撫子が更に撹乱する
作戦であった。
どう考えても敵軍の損耗率が
1割あれば良い方の愚策だ。
だがエリーゼはこれで
敵軍は壊滅すると言っている。
その上、ジンに任務遂行後は
余計な事はせずにさっさと退避しろとまで
命令までしていた。
みなが半信半疑の中
大砲の射出角度が撫子により
綿密に計算され整えられる。
「リリたん、精霊の分布はおっけー☆?
シルビアちゃんも撫ちゃんも
準備おっけぇー??」
「大丈夫です」
「はいっ……」
「いけんでー!」
エリーゼは三者三様の回答を聞くと
満足そうに頷く。
「僕はまだ少し……」
「じゃあ……☆
ぅてっーーーーーー!!」
ジンの心の準備はさせて貰えることは無く
開戦の狼煙が上げられた。




