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「さて、それでは参りましょうか」
リリスはミネルバに先導されて
学園長室へと向かう。
途中、昨日の出来なかった公務と
今日の公務があるにも関わらず
エリーゼが付いていきたいなんて暴れだしたが
メイド長らしい人に首根っこを掴まれて
ずるずると引き摺られていき
事なきを得た。
昨日はゆっくりと見ることが
出来なかったが学園は相当な広さだった。
大小様々な教室に加え
飲食店や洋服、生活用品を揃えた店まである。
大規模な商業施設か
何かと錯覚してしまいそうであるが
理由は明確であった。
魔術学園は約九割が貴族の子供達だ。
王国中で1番金の集まる場所、金の成る木と
いっても過言ではない。
その中でも如月商会は
やはり大きな存在で中央の1番目立つ場所を
陣取っていた。
そうこうしている内に
2人は学園長室の前につく。
ミネルバがコンコンっと
扉を叩くのだが―――
一向に返事はない。
不安になったミネルバは手帳を
取り出し時間を再確認するのだが
どうやら間違いではない様だ。
ミネルバがもう一度
扉を叩き、ゆっくりと扉を開けると共に
部屋の中からけたたましい
怒声が廊下に響き渡った。




