表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Nightmare  作者: 司馬 仲達
第1章 はじまりと王女と商人と
3/78

1-2

翌日

「……という訳で来週から

王立魔術学園の生徒だ!」



いつもより早く帰ってきたフランクが

妻に挨拶することもなく足早に

リリスの部屋に向かい

ドアを開けるなり大声で叫んだ。


リリスは図書館から借りてきた本を

読んでいる最中でビクッと顔を上げる。



「あなた、昨日の今日で

一体何を考えているの!?」



もちろんフランクの大声は

台所で夕飯の準備をしていたアンネの

耳にも届き、スリッパをパタパタさせながら

彼女もリリスの部屋に飛び込んできた。



「第一、魔術学園は6歳からで全寮制なのよ。

しかも今入っても編入組……」



流石のアンネも怒り心頭であった。

フランクの無鉄砲さにも程が過ぎる。

だが、彼にも彼の言い分はあった。



「お前、まさか気づいていないのかい?」



そう言ってフランクはリリスの机を指差す。

机の上には、魔法学、魔法考古学、薬草学

剣術指南書、魔術と剣術についてと様々な本が

積まれていた。



「あの本が何だって言うの!?

・・・・・って、え??」



リリスの机には有り得ない物が並んでいた。

すぐ様、アンネは机に飛びつく。

そこには先述した物以外にも

成人した大人でも嫌がる様な

論文の数々が所狭しと並べられていた。


アンネは頭を抱え込み

現実を受け入れられずその場に

座り込んだ。


昨日、アンネは娘にねだられて

絵本を読んで上げていたのだ。

なのに、娘の机の上にあるのは

自分でも忌避する様な難解な学術書ばかり。



「・・・・・あなたはいつから気付いていたの?」



「それはだな!」



フランクが言うにはこうだった。

王立図書館には禁書と一般の本が

保管されている。


一般の本といえど

禁書に到る可能性の本、類似した本は

存在する。


それは一般の本と同様に貸し出されるのだが

司書により秘密裏にリストアップされ

危険分子の早期発見、もしくは

将来有望とされる者を選抜する為に

聖騎士団に提出されるのだ。


その中に半年前程から

一際目立つ名前が記されていた。



リリス・ハーバード



フランクも流石に

最初は何かの見間違いかと思った。

4歳半ばの子供が禁書に類似した作品を

数多く閲覧しているのだ。


誰かが娘の名を偽り本を借りている。

初めに出た結論はこれだった。


そうであるならば

危険分子が聖騎士団長の娘の名を偽り

重要性の高い文献の盗難や国外流失を

行っている。

国家転覆を測っている可能性もある。



すぐ様フランクは

隠密性と諜報力の高い隊員を

リリスの監視につけた。


愛娘を餌に危険分子を釣る行為は

親として心を痛めたのだが

これも娘の将来、国の未来を守る為と

割り切った。


合わせて、王立図書館にも

隊員を派遣し聴き取り調査を始める。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ