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・用語説明
☆魔力欠乏
急激に魔力を消費することで
体内のバランスが崩れ起こる症状。
貧血や酸欠に類似する。
そこで魔力放出を大々的に行うために
思いついたのが花火を打ち上げる事だ。
これならば魔力を1点に集中させることなく
細分化して発散させることが出来る。
その上夜半ではない限り
誰にも迷惑をかけない。
本来ならば
花火とはサラマンダーが好む
火薬を触媒に用いて
打ち上げるものなのだが
魔石を用いて代用する。
魔石といっても触媒効率の悪い
雑多に言うならば
どこにでも転がっている石に
魔力を内封させて魔石化させるのだ。
これならば多大に魔力を消費出来る。
その上建国祭が近いので
上手く誤魔化せるはずだ。
方法が決まればリリスの行動は
早かった。
リリスは窓を開けると
まず風の精霊シルフを魔力で“強制”し、
目立たない程度の石ころを集めさせ
部屋へと運ばせる。
次に火の精霊サラマンダーを
魔力で強制して
石に火属性を内封させて魔石化させる。
合わせて水精霊ウンディーネを
もちろん、魔力で強制して
炎の魔石が暴発しない様に水の魔石を生成する。
その次に都市郊外に
土の精霊ノームを使役して
花火の発射台を作成しシルフに運ばせ
“闇の精霊シェイド”と“月の精霊ルナ”を用いて
闇を深くしサラマンダーで点火
ウンディーネで制御し
“光の精霊ウィル=オ=ウィスプ”の力を行使して
見事な一輪の大火を夜空に演出した。
その花火があまりに見事で
王国を騒がせ、当の本人は全快しない身体で
魔力の大量消費が原因で魔力欠乏を起こし、
またもや三日三晩寝込んだのは
また別のお話。




