其五十七
遅くなりまして申し訳ないです。
それと一つ。
私の小説は、だいたい一部分で約二千文字を目安として書いているんですが、他の方の小説を見ていると、皆さんすごく長く書かれているように感じるんですよ。
でも、ただでさえ私の投稿頻度は遅いので、やはり二千文字辺りが限度となるかもです。
もし、もう少し長い方がいい、という意見などありましたら、ぜひ教えてください。
カンニングペーパーをこっそり見つつ、分龍の儀の説明を終えたゆゆに、巴樹は質問をした。
「どうして、風華はその『分龍の儀』をしたのかな?難易度がとっても高いんでしょぉ?それならそれなりの気龍を使うんじゃないかな。」
巴樹の問いに、ゆゆも「そういえば………」と首をひねる。
と、その時。
『まったく……簡単なことじゃない』
「「?!」」
机の上に置いてある緑色の扇……風華から、巴樹とよく似た、でもどこか艶のある声が聞こえてきた。
びっくりして、二人は慌てて扇のもとへ駆けよる。
扇は淡い緑色の光をまとい、ふわりと浮き上がる。
そして、そのまま、二人が向かい合っていた小さな机まで浮遊移動して、動きを止める。
その瞬間。
扇を包み込む光が強くなり、部屋中にほとばしる。
「っ………!!!」
「きゃああ!!」
二人の短い悲鳴の後、また再びあの声が響く。
『んん~っ!久々に動かせるわぁ~。』
その声につられ二人が瞼を開けると、そこには、二人を見下ろす、神社の紅白の巫女姿をした金色の長い髪の綺麗な少女が陽炎のように薄く、揺らめいていた。
その姿に、しばらく二人はぽかーんと固まってしまっていた。
部屋の静寂を破ったのは、現世の意識の方であった。
「えと…………風華、だよ、ね?」
そして、続いて口を開いたのは前世の意識のほうであった。
『もう一人の私………こうして会うのは初めてだよね。……そーだよ!私は風華。』
最後に言葉を発したのは、人型の三毛猫であった。
「え……………え……………まさかここには……二代の封じの姫が揃っているのですか………………?」
なんともいえない不思議な雰囲気に、その場の陽炎少女以外の二人は肩を落として幽霊を見ているような目で陽炎少女を見ていた。
………………………まあ、実際幽霊なのだが。
『巴樹ちゃん、ありがとうね。』
突如、陽炎少女………風華が巴樹へ言った。
何のことかわからず、首をかしげる巴樹。
「ど、ういうことですか?」
『巴樹ちゃんが、龍衣を羽織ってくれたおかげで、風花の力でこうやって姿を表すことができたの。』
懐から、巴樹の持つ風華と全く同じ扇を取り出し、幻影の風華は目を細めてつぶやく。
と、巴樹は先ほどの風華のその言葉の中に違和感を二つほど感知し、物珍しそうに部屋の中を見渡す風華に問いかけた。
「あのー、風花って………」
一つ目の質問を言い終わる前に、くるりと巴樹を視界におさめ、風華はにこりと笑う。
『私が使っていたから、今は【風華】って名前だけど、ほんとは【風花】っていうのがほんとの名前。別に、風華でも大丈夫よ。』
「あ………そうなんですか。」
改めて、風華の幻影を映し出すように光を出し続ける扇、風華をちらりと見た後、巴樹は二つ目の質問を投げかけた。
「それと……先ほど、『龍衣をまとったおかげで』って……私、せんた…神託を受けたんですか?」
「『………………………!?』」
数秒の間の後、風華とゆゆが、なぬ!?と目を見開いて、巴樹を凝視する。
二組の穴が開くような視線に、訳が分からず戸惑う巴樹。
風華とゆゆは、顔を見合わせため息を洩らし、肩をがっくりと落とした。
(どれだけ天然なんですか…………)
〈頭がいいのか悪いのか、まったく分からないわ……………〉
「わ、私、何か変な質問しましたっけ?」
二人の態度の急変にも、まったく気づかず……いや、気づいてはいるが、どうしてそんな状態になっているのかが分からないという………
鈍感も、度を越すと恐ろしい。
約一名を除いた他二人は、今の小事件によって、そのことを身に染みて実感したのである。
『軈之球の事件の時!巴樹ちゃん、謎の声に話しかけられたでしょ?!』
「あ…………そういえば。」
「巴樹様………あれは、龍のトップである、龍神【青龍】様ですよ。」
(ん……?)
巴樹自身、頭が悪いわけではないのだが、状況のダウンロードに数十秒ほどかかってしまった。
チーン♪とトースターが焼き上がりの合図を鳴らすように、二人の助言のおかげか、巴樹の脳内ですべての事柄がまとまり、すんなりと入ってきた。
「っえっえええええええええええ?!わわわ、私、知らない間に神託を受けてたの!?っていうか、神託ってああいうのなの?!」
あんぐりと口を開けて、巴樹は二人を見る。
半分呆れ顔で、二人は小さくうなずく。
『まあ、人それぞれ受け方は変わるのよ。前置きは、その龍精が龍衣をまとうに相応しいか見定めるもので
、正直言うと、青龍様からいただく呪文……それ自体が龍衣なんだよね。』
「呪文?」
巴樹も、正直言って、軈之球の封印辺りのことを、あやふやにしか覚えておらず、青龍と会話した後佳穂達を助けて飛び去ったところまでしかはっきりと思い出せない。
そして、再び記憶に残っているのは、きいから助けられたところからであるのだ。
『じゃあ、今からちょっと、れくちゃーたーいむ!』
「おおー!」
パチパチパチーと拍手をして、風華を見上げて座りなおす巴樹。
ごっほん!とわざとらしく咳をした後、風華は話し始めた。
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