其四十九
ちょっと短めになっちゃいましたが、そろそろフィナーレですっ!
色彩封印の儀…………
以前の蔑の事件の時に、四季龍精の五人が、符によって闇結界の中に新たな結界を張り、蔑とクラ、そして闇結界を破壊、祓いを一度に行った、『四季封印の儀』の色龍版である。
これは、六種類に分けられる二十七族生の龍精が集まり、それぞれが一定の場所にいることで発動することができる。
そして、種類ごとに特性も違う。
四季龍は、同時にたくさんのクラを祓う。
そして、色龍はサポートタイプの技を使うため、この大封印も直接の攻撃は出来ない。
だが、先ほども言った通り、色龍はサポートに優れている。
佳穂が色龍精を呼んだのは、それを見越してのことだった。
色龍の色彩封印の儀は、闇結界内のすべてのクラ、黒亜などの呪力を一時的に封じ込める力を持っている。
また、それと同時に、結界内の龍精の力を増幅……パワーアップさせるのだ。
もちろん、黒亜である澪の呪力も消える。
それにより、澪が気づくことが大いに考えられるが、それを十も承知でこの作戦を実行することになった。
まず、色彩封印でクラの動きをなくす。
そうすることで、同じく呪力を持つ軈之球の弱体化もみられるのではないかと考えたのだ。
次に、巴樹が封じ込めの力で軈之球を封印する。
先ほどの色彩封印によって、巴樹の気龍の消費も少ないのだ。
「………………作戦は先ほど言った通りです。それでは、お願いします。」
一通り話し終わると、色龍の五人が散り散りに散っていく。
残された佳穂と巴樹は、無言でうなずき合い、軈之球を見上げた。
「やりましょう。私、頑張ります。」
「うん…………。」
だが、佳穂の顔には、何か心配そうな色が浮かんでいた。
「久々に使うわぁ、封印の儀の龍。」
さすがに緊張気味だが、赤い符を空にかざす赤奈。
「…………大丈夫。」
落ち着いたように一息つき、黄緑が少し混ざったような色の真っ白い符を構える雛。
「うう~、きんちょーっ!!」
楽しそうに口角をあげ、黄色い符を両手で持つ莉々。
「~~~~~♪」
鼻歌を歌いながら、緑色の符を空に透かせる星。
「…………上手くやれよ。封じの姫。」
黒天とともに、軈之球を睨みつけ、薄紫の符を左手に持つ悠。
巴樹が一息吸ったその時。
五つの方向から、一斉に五色の符が飛んできて、軈之球の頂点に集う。
そして、それが合図になったかのように巴樹が飛び出していき、あの時と同じように、両手を軈之球に向けて、再び叫んだ。
「我!封じの姫の名において!此処に悪しき感情を封じ込めるっっっ!!!」
「ッ?!ナンナンダッ?ドンドンチ、チカラガッ…………?!ドウイウコトナンダッッッ!!!!????」
きいと戦っていた、澪の様子が変わる。
あっけにとられたように、カタコトの言葉で澪は言う。
だが、きいだけは察しがついたようで、にやりと笑う。
「逃げたわけじゃなかってこと。」
その瞬間。
きいの体から水色の光のようなものがあふれだす。
そして、無表情になって言った。
「まあまあ楽しかったけど…………
さよなら。」
そうつぶやくと、高く高く飛び上がり、そこからまっすぐに澪に向けて垂直落下を始める。
「空天霊命」
「ソ、ソンナバカナッ!コノ………コノアタシガ、マケルナンテッ!!!」
「悪いな。」
急降下しながら、きいは澪に言った。
「俺には勝利の女神がいるんで。」
そして、二つの刀で、澪を切り裂いた。
すると、澪が小さく微笑んで、きいに言った。
「ふふっ………その女神様と、いつまで一緒にいられるか………みものd…………。」
そこまで言って、澪はパチンッとはじけてしまった。
ふときいが軈之球を見ると、一本の緑色をした光が、軈之球を突き刺すように出ていた。
いくら黒亜を祓ったとしても、今回の異変の元凶は軈之球のため、軈之球を祓い終わるまでは、闇結界の中だ。
いまだ暗闇の中。
一人残ったきいは、難しい顔をして、先ほどの澪の言葉を脳内で繰り返していた。
(『いつまで一緒にいられるか』………だと?)
そして、一つの結論に至り、きいは一人ぽつりとつぶやいた。
「…………そろそろなのか…………」
苦しそうに発せられたその言葉は、暗闇の中に溶け込んでゆき、誰の耳にも、届くことはなかった。
【ドラすく誕生日公開こーなー!】
三奈城戸 柴 2月8日
六道 利人 6月28日




