其三十九
遅くなり、すみません<m(__)m>
デビ………新小説の執筆しちゃってたりしてて……本当にすみません。
これからは、頑張って一日一本頑張ります!
「っ!?」
突然、ゆゆがピクンッと立ち上がる。
巴樹は、驚いたようにゆゆを見た。
「どうしたの?!ゆゆ。」
真っ青なゆゆを心配し、巴樹は声をかける。
すると、ゆゆが大きく目を見開き、おびえた表情で言った。
「も、も、もの、すご、い、ちか、ら………!」
目に再び涙を溜め、ゆゆはばたりと倒れた。
「ゆっ、ゆゆっ?!」
慌てて抱き起すが、ゆゆは完璧に気絶してしまっているようだった。
ぎゅっとゆゆを抱きしめ、巴樹はつぶやく。
「まさか……『あれ』、が………?」
目の前の景色がぼやけていく。
その時、頭を殴られたような衝撃を感じ、巴樹はばたりと倒れてしまった。
あれ?ここは、どこ?
私が目を覚ますと、そこは、一面白い世界だった。
服も真っ白な無地のワンピース。
私自身が、白にのみこまれたみたいだった。
刹那
目の前の空間がぐにゃりと曲がり、見覚えのある景色が目に入った。
でも、今度は伏見町ではない。
一度だけ見たことのある、あの景色。
「平安京?」
だが、前に夢で来た平安京とは違っていた。
土壁はところどころ崩れ、瓦屋根ははがれている。
道は凸凹、人もいない。
「なに、これ………。」
唖然としていると、私の脳裏にある人の話が蘇ってきた。
『阿衡事件に、クラと黒の御子が関わっていた。』
ふわりさんの言葉だ。
あの日、龍雅会に行った私は、『闇阿衡乃一年』について調べてみた。
その一年は、ほとんど平安京は壊滅状態であったらしい。
武士も手が出せず、ほとんどの人が苦しめられた。
龍精と陰陽師が力を合わせて治療にあたったが、手が全く回らなかった。
さらに、黒の御子の呪術によって、治療にあたる人々をも苦しめさせていく。
そんな時、姿を現したのが、封じの姫。
黒の御子と対峙し、勝利を収めたのだった。
そして、封じの姫は、壊滅寸前の平安京の『つらみ』や『悲しみ』・『怒り』を封じ込め、平安京を元に戻したのだ。
だけど、この平安京は、文字通り、
壊滅状態。
つまり、封じの姫が現れる前か、現れてすぐの頃であろう。
私は、もう一度よく平安京を見ようとする。
すると、また空間がゆがみ、平安京は消えてしまった。
慌ててあった場所を触ろうとするが、その場に縫い付けられてしまったかのように動くことができない。
と、どこからか声が聞こえてきた。
〈こんにちは、私の生まれ変わりの女の子。〉
私とほとんど同じ声。
私は気づいた。
風華だ。
そう思った時には、私は口を開いていた。
「風華、ですね?」
〈そぉ。〉
風華の声が、優しく笑うように聞こえてくる。
「ここは、どこなんですか?」
〈うーん…しいて言うなら、私の記憶の中だよ。〉
記憶の、中?
「どうして、私はここに来たんですか?」
少し間があった後、風華は再び話を始めた。
〈警告を、しに来たの。
私はちゃんと封じ込められたけれど、あなたは、まだ力の制御が完璧には出来てない。
そして、あなたの世の黒の御子とは………必ずと言っていいほど、戦いに苦戦するわ。いろんな意味で。
だから、これから起こる異変で、しっかりと慣れておくこと。
私だって、何度も抑えられるわけではないからさ。
前世と運命にとらわれてはダメ。
今の気持ちを一番に考えて。〉
悲しそうな風華の声の後、私の意識がまたもやブラックアウトした。
「………!、巴樹ちゃんっ!、巴樹ちゃん!」
目を覚ますと、今度は見覚えのある自分の部屋にいた。
そして、ドアップの奈濟さんの顔。
「ふおっ?!」
ずさっと後ずさりして、巴樹は叫ぶ。
「ななななな、なんですかっ?!奈濟さんっ?!」
「とにかく大変なの!お願い、早く!!!」
ただならない奈濟さんの気迫と言いぐさに何かを感じた巴樹は、急いで支度を済ませて一階に降りる。
そこで巴樹が目にしたのは、
「きいくんっ?」
知らない青色の男の人に支えられ、ふらふらの状態で立っているきいであった。
口からは小さく血を流し、なんだかやつれている。
息も荒く、今にも倒れそうだった。
ダッシュで駆け寄ると、男の人が口を開いた。
「また、無理をしてしまった。佳穂を呼んでいるから、そのうちに来る。」
巴樹は、その人の声を聞いて気が付いた。
「あれ?………もしかして、『ケイラ』?」
ケイラ、とは、最近巴樹がはまっている、日曜朝放送のアニメの登場人物の一人。
ぽつりと巴樹がつぶやくと、その男の人は、ぷいっとそっぽを向いて言った。
「早く。重い。」




