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ドラゴンすくらんぶる!  作者: 葉月 都
第肆章 真実への戦い
33/94

其三十二

ここから、前世のことが少しずつ入ってきます。

説明文とセリフ文がちょっとワケワカメになっているかもしれません。


(あれ……ここは、どこ?)


目が覚めると、私はいつもと違う景色の場所にいた。


小学校で習った、平安時代の平安京の景色とよく似ている。

でも、それは横目で見えた景色。


「大丈夫?『風華』?」


和やかな風景の前に、一人の女の人が私をのぞき込んでくる。


(ああ、この人は……)


巴樹としての私は、この人を知らないけれど、


風華


としての私は、この人のことを、知ってる。


私はふわりと微笑んで、その女の人に言った。


「ええ。ご心配をおかけしました。『冬華とうかお姉さま』」


布団から起き上がると、私は冬華お姉さまにお辞儀をする。

巫女服を来た冬華お姉さまは、優雅に立ち上がり、私に言った。


「良かったわ。……封じの姫であるあなたが、万が一亡くなったとあらば、もう大変なことになるわよ。もちろん、大切な妹としてもね?」


ひらひらと手を振り、冬華お姉さまは縁側を通ってどこかへ行ってしまった。

私は真っ白い肌着から、青緑色の小袖に着直し、裏口から街へと出る。



真っ青な晴天の空の元、威勢のいい声が響いている。


行商の方や、遊んでいる子供たち。

この平安京にある、神社の巫女である私は、昔からこの街に慣れ親しんでいた。


「風華、久しぶり!」


黄色の小袖を身にまとった、私の幼馴染である陰陽師の雪華せっか

ちなみに、私は龍精をしている。


「久しぶり、雪華。」

「大丈夫?段差でころんで、頭を打ったって聞いたけど。」

「うん。全然平気だよ。」


顔の前で手を横に振り、私は笑う。


「もー。たまにおっちょこちょいだよねぇ、風華は。」

「大和撫子の雪華はいいよねー。雪華のお母さんは、貴族の陽葉ようは様に仕えているんでしょ?」


そんなたわいのない話を、雪華としていたその時。



「道の真ん中で話し込むな。邪魔だ。」



聞きなれた、低く冷たい声が耳に届く。


私は、その声がかかった方向をゆっくりと向く。

そこには、真っ黒で艶やかな髪をなびかせ、氷のような水色の瞳をこちらにむける………






「…………ぎちゃん、巴樹ちゃん、巴樹ちゃん!?」


巴樹は、はっと目を覚ました。

すぐそばに、レナの顔がどどんっとあった。


「ひゃあああっ!?」


びっくりして顔を上げてしまい、まともにぶつかってしまった。


「っ……いったぁ……」

「いたたたた……ご、ごめんね、レナちゃん。それと、ありがとう。」

「んーん。大丈夫。」


にこっと笑って、レナは言った。


「あと、お礼はきいに言ってよね。またどっかにふらっといったかと思ったら、きいちゃん抱えて帰ってきてさ。びっくりしちゃったよ。」


よいしょっと立ち上がると、レナはドアの手前で振り返る。

その表情は、先ほどと違う真面目な顔だった。


「それと………ごめんね。」


悲しそうに言うと、レナは次こそドアを開けて廊下に出た。


(どういう、意味なの?)


最後の言葉がよく分からず、首をかしげる巴樹。

だが、その言葉の意味は、そう近くない内に知ることになることを、巴樹はまだ知らない。



「よー、利人っち。」

「相変わらずマイペースですね、冷さん。」


その頃。

冷は、利人の家に(勝手に)やってきていた。


「まるで、きいだわ。」(あきれ声)


「なんか言った?」(知らないふり)


「別に。」(知らないふりに気づいていない発言)


ぼそっと言った独り言を忘れさせ、利人は冷の方を向いて言った。


「で、何の用件ですか?聖龍士さん。」


その言葉を待ってました!とばかりに、冷がベットに腰かけて言った。


「用件は、二つ。」


ピッと親指と人差し指を立てて、冷は口を開いた。


「まず一つが……きいのこと。」


すると、利人の青い瞳がすうっと細められる。


「最近の状態は、なんとか抑え続けられている。だが、あの子の出現によって、少し情緒が不安定になることがある。心配はあまりしなくていい、とも言えない。」


と答えると、冷はにやりと笑い、親指を折った。


「じゃあ、次。」


人差し指を立て、冷は続ける。


「俺らの……二十七族生の龍精の、『前世』について。」


その言葉を聞いて、利人が固まる。

が、冷静さを取り戻して、言葉を紡いだ。


「そのことなら。」


冷を睨んで、利人は続けた。


「ふわりや、陵の方がよく知っているんじゃないのか?」


冷は、ゆっくりと立ち上がり、利人へ言った。


「龍精達の医者である、利人に聞いてる。」

「どういう経緯で俺になるんだよ。」


あきれ顔の利人を横目で見ながら、冷は笑った。

それは、利人を信じていると感じる、優しげな、そして、不思議な視線だった。


はあっ、とため息をつくと、利人は立ち上がり、冷の元へ歩み寄った。

すとんと座ると、そのまま後ろへ倒れた。


「聖龍士である、あんたの方がよく知っていると思うが……まあ、復習問題だ。




平安時代のことだ。




【ドラすく誕生日公開こーなー】(やっと)復活!

緑葉赤羽 十二月四日

久都冷 十月四日

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